WCAG 2.2 テクニック集 一部公開のお知らせ
Techniques for WCAG 2.2 (WCAG 2.2 Techniques) の内容の一部を日本語訳し、「WCAG 2.2 テクニック集」として公開しました。
この文書は、以前まで「達成方法集」という名前で公開していたものです。今回、 Technique の訳語を「達成方法」から「テクニック」へと変更しました。これは、「達成方法」という訳語が「達成基準」(success criteria) と紛らわしく、達成すべき基準と解釈されてしまうケースが多かったことを受けた変更です。今後、WCAG 2.2とその関連文書では、Technique を「テクニック」とする方針です。
今回、日本語訳を行ったのは、WCAG 2.2で新規に追加された達成基準に関するテクニックです。具体的には以下の20項目が日本語化されています。
- C41: コンポーネント内に堅固なフォーカスインジケータを作成する
- C42: min-height 及び min-width を用いてターゲットの間隔を確保する
- C43: CSS の scroll-padding を用いてコンテンツを隠さないようにする
- C45: CSS の :focus-visible を用いてキーボードフォーカス表示を提供する
- F108: 達成基準 2.5.7 ドラッグ動作の失敗例 ― ドラッグ動作を必要としないシングルポインタの手段を提供していない
- F109: 達成基準 3.3.8 及び 3.3.9 の失敗例 ― 同じ形式でのパスワード又はコードの再入力を妨げる
- F110: 達成基準 2.4.11 隠されないフォーカス (最低限) の失敗例 ― フォーカスされた要素を完全に隠す固定フッター又はヘッダー
- F111: 達成基準 1.3.1、2.5.3 及び 4.1.2 の失敗例 ― 可視のラベルはあるがアクセシブルな名前 (name) がないコントロール
- F112: 達成基準 2.2.2 の失敗例 ― 停止するメカニズムなしに 5 秒よりも長く点滅するコンテンツを使用している
- G218: 電子メールリンクによる認証
- G219: コンテンツを操作するドラッグ動作の代替手段を利用可能にする
- G220: 問い合わせリンクを一貫した場所に提供する
- G221: プロセスの以前のステップからデータを提供する
- G223: コンテンツ制作者が提供した視認性の高いフォーカスインジケータを用いる
- G224: 意味のあるテキストのインデント及びリフローを考慮する
- G225: 垂直にスクロールするページで 320 CSS ピクセルの幅に収まるように設計されている、水平にスクロールするセクションパネル
- H99: ページ選択メカニズムを提供する
- H100: 適切にマークアップされた電子メール及びパスワードの入力を提供する
- H101: セマンティックな HTML 要素を用いてページの領域を識別する
- H102: HTML の dialog 要素を用いてモーダルダイアログを作成する
WCAG 2.1 から存在したテクニックに関しては、英語のままで公開したうえで、冒頭に訳註とWCAG 2.1テクニック集へのリンクを追加しています。
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