テクニック G219:コンテンツを操作するドラッグ動作の代替手段を利用可能にする
このテクニックについて
このテクニックは 2.5.7: ドラッグ動作 (十分なテクニック) に関連する。
このテクニックは、ポインタ入力をサポートするあらゆる技術を用いるコンテンツに適用される。
解説
このテクニックの目的は、ドラッグ操作ができない運動障害のある人に対して、ドラッグを伴わない代替のシングルポインタによる操作を提示することである。
直接操作のインタフェースの中には、利用者がターゲットをピックアップして、ドラッグ操作で別の位置に移動できるものがある。例えば、優先度リスト内の項目の位置を変更したり、カンバン又は計画ボード上のタスクを移動したりできる。
そのようなドラッグ操作は、運動障害のある利用者にとっては困難又は不可能である。ドラッグ操作の代替手段は、ドラッグを必要としない 1 回以上のシングルポインタ操作を行うことで、基本的な機能を操作する。1 回のタップ又はクリックで、ターゲットを段階的に移動するためのコントロール (矢印) が表示されたり、ドロップ位置を選択できるドロップダウンメニューが開いたり、スワイプジェスチャで隣接する位置に移動したりできるようになる。
事例
事例 1
- 項目のリストがあり、項目をピックアップして上下にドラッグすることで並べ替えることができる。他の要素は動的に移動し、ピックアップしたターゲットをドロップできる隙間ができる。シングルポインタでアクティブ化すると、リスト項目に上下の矢印が表示され、シングルポインタの入力 (上矢印又は下矢印をタップ又はクリック) でリストを段階的に並べ替えることができる。
- 縦積みの優先順位リストがあり、リストされている項目の優先順位を示している。各項目はポインタで「ピックアップ」し、上下にドラッグして別の位置に配置できる。リストの他の項目は動的に並べ替えられる。各リスト項目の左側にはテキストフィールドの中に数字があり、現在の優先順位を示している。どの項目に対しても、利用者は別の数字を入力できる。これにより、優先順位リストの動的な並べ替えと番号付けが行われる。
- プロセス管理のためのカンバン実装があり、タスクを一つの「レーン」から別の「レーン」に水平にドラッグして、タスクのステータスを変更できる (例えば、タスクのステータスを「処理中」から「完了」に変更する)。レーン内の一つ以上の項目は、シングルタップ又はクリックで選択できる。「選択した項目の移動先」というラベルの付いたドロップダウンメニューをシングルポインタでアクティブにすると、ドロップターゲット (他のレーン) を選択できる。目的のメニュー項目上でさらにシングルポインタをアクティブにすると、ターゲットが指定したレーンへ移動する。
- ラジアルコントロールウィジェットがあり、コントロールの現在値を示す視覚的なインジケータを別の位置にドラッグできる。利用者は、ラジアルコントロールの別の位置をクリック又はタップして値を変更することもできる。
検証
手順
ドラッグをサポートするインタフェース要素の場合:
期待される結果
- チェック2が真である。
これが達成基準を満たすための十分なテクニックである場合、この検証手順に失敗したとしても、必ずしも他の方法で達成基準を満たされていないことを意味するわけではなく、このテクニックが正しく実装されておらず、適合を主張するために使用できないことを意味するだけである。