【注意】 この文書は、W3Cワーキンググループノート「Understanding WCAG 2.0」(原文は英語)の2010年3月27日時点での最新のEditor's Draftを、情報通信アクセス協議会の「ウェブアクセシビリティ作業部会」が翻訳と修正をおこなって公開しているものです。(財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター「情報アクセシビリティ国際標準化に関する調査研究開発委員会・ウェブアクセシビリティ国際規格調査研究部会」が、「Understanding WCAG 2.0」の重要部分を翻訳して2009年1月に公開した文書が元になっています。)この文書の正式版は、あくまで W3Cのサイト内にある英語版であり、この文書には翻訳上の間違い、あるいは不適切な表現が含まれている可能性がありますのでご注意ください。また、リンク先が英語の場合、あるいはダミーのページである場合もあります。ご了承ください。

【重要】 Editor's Draftは、現在W3Cで公開されている2008年12月11日付けの「Understanding WCAG 2.0」が更新されたもので、この版と異なる部分を含んでいる可能性があります。原文の "Understanding WCAG 2.0"自体がまだ未完成であり、この文書の内容は、WCAGワーキンググループによって今後も継続的に修正されていくものと思われます。あくまでも参考程度にご覧ください。

[目次]

WCAG 2.0 解説書

WCAG 2.0 を理解して実装するためのガイド

Editor's Draft 2010 January - March

このバージョン:
http://www.w3.org/WAI/GL/2010/WD-UNDERSTANDING-WCAG20-20100128/
最新バージョン:
http://www.w3.org/WAI/GL/UNDERSTANDING-WCAG20/
前のバージョン:
http://www.w3.org/WAI/GL/WCAG20/NOTE-UNDERSTANDING-WCAG20-20090105/
編集者:
Ben Caldwell, Trace R&D Center, University of Wisconsin-Madison
Michael Cooper, W3C
Loretta Guarino Reid, Google, Inc.
Gregg Vanderheiden, Trace R&D Center, University of Wisconsin-Madison
過去の編集者:
Wendy Chisholm (until July 2006 while at W3C)
John Slatin (until June 2006 while at Accessibility Institute, University of Texas at Austin)

この文書は、以下の規定ではないフォーマットでも提供されている:


概要

この文書、「WCAG 2.0 解説書」は、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 2.0 [WCAG20]を理解して実践するために不可欠な案内書である。WCAG 2.0 の関連文書群の中の一つだが、この文書のコンテンツはガイダンスを提供する参考文書であり、WCAG 2.0 に適合するための要件を定める規定文書ではない。WCAG、関連技術文書、教育用素材へのイントロダクションは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 概要(英語)を参照のこと。

WCAG 2.0 には、WCAG 2.0 に適合するための達成基準がある。個々の達成基準は、テスト可能な記述内容になっており、特定のウェブコンテンツに適用した際に適合もしくは不適合であると判断できるようになっている。「WCAG 2.0 解説書」が提供するのは、それぞれの達成基準に関する詳細な情報で、達成基準の意図、達成基準の中で用いられている重要な用語、そして、WCAG 2.0の達成基準が様々な種類の障害のある利用者にどのように役に立つのかが記されている。また、この文書は、様々なウェブコンテンツ技術(例えば、HTML、CSS、XML)を用いて達成基準を満たしているウェブコンテンツの事例、そして達成基準を満たしていないウェブコンテンツのよくある事例も提供している。

この文書は、それぞれの達成基準を満たすための特定の実装方法も示している。それぞれの実装方法をどのように実装するかの詳細は、WCAG 2.0 の実装方法(英語)で提供されているが、この「WCAG 2.0 解説書」では各実装方法と達成基準との関係に関する情報を提供している。実装方法は、達成基準への対応レベルによって分類されている。「達成基準を満たすことのできる実装方法」とは、(それ単体もしくは他の実装方法との併用により、)ある達成基準を満たすのに十分であると考えられる実装方法であり、それ以外は参考にすべき実装方法で用いるかどうかは任意である。いくつかの実装方法は、ある特定のウェブコンテンツ技術を用いる場合にはそれが唯一の既知の手法であるかもしれないが、どの実装方法も WCAG 2.0 に適合する上で必須というわけではない。「参考にすべき実装方法」とは、(テスト可能ではない、あるいは、完全な支援ができないので、)それ自体では達成基準を満たすのに十分ではないが、アクセシビリティをさらに向上させるために、コンテンツ制作者には可能であればそれらを用いることが推奨される。もう一つの分類は「よくある不適合事例」で、WCAG 2.0 に適合 していないウェブコンテンツの事例として知られているものを説明している。「よくある不適合事例」は、特定のコンテンツ制作事例に関する参考情報を提供しているが、コンテンツ制作者は WCAG 2.0 の達成基準を満たすためにはそれらの事例を避けなければならない。

この文書は、W3C Web Accessibility Initiative (WAI)が提供する WCAG 2.0 関連文書群の一つである。この文書は、WCAG 2.0 が W3C 勧告として公開されたのと同時に、ワーキンググループ・ノートとして公開されたものである。WCAG 2.0 とは異なり、「WCAG 2.0 解説書」の情報は随時更新されていく予定である。WCAG、関連技術文書、教育用素材へのイントロダクションは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 概要(英語)を参照のこと。

この文書のステータス

この節では、この文書の発行された時点でのステータスを説明する。他の文書が、この文書にとって代わっている場合もある。現行のW3Cの発行文書、及び、この技術レポートの改訂版は、http://www.w3.org/TR/ にある W3C テクニカルレポート・インデックス(英語)で参照可能である。

これは、ワーキンググループ・ノートの「WCAG 2.0 解説書」である。WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) ワーキンググループ(英語)では、この文書は WCAG 2.0 勧告の達成基準を理解するために重要なものであると考えている。この文書のコンテンツはガイダンスを提供する参考情報であり、WCAG 2.0 に適合するための要件を定めた規定文書ではないことに留意してほしい。

ワーキンググループへのコメントは、オンライン・コメントフォーム(英語)を使って送っていただきたい。もしそれができない場合は、public-comments-wcag20@w3.org宛に電子メールで送信することもできる。公開メーリングリストのアーカイブ(英語)は一般に公開されている。この文書に関して寄せられたコメントは、この文書の将来のバージョン、もしくは、他の方法で対処されるかもしれない。なお、コメントに対して、ワーキンググループが正式な返答をする予定はない。WCAG ワーキンググループのメーリングリスト(英語)での議論のアーカイブは一般に公開されており、この文書に関して寄せられたコメントについては、ワーキンググループが将来的に対処することがあるかもしれない。

この文書は、W3Cの ウェブアクセシビリティ・イニシアティブ(英語)(WAI)の活動の一環として作成されたものである。WCAG ワーキンググループの目的は、ワーキンググループ趣意書(英語)に記載されている。WCAG ワーキンググループは、WAI テクニカル・アクティビティ(英語)の一つである。

ワーキンググループ・ノートとしての公開は、W3C 会員による承認されたものという意味ではない。これはドラフト文書であり、いつでも更新されたり、いつでも他の文書に置き換えられたりすることがある。この文書を、作成作業中のものとして引用すること以外は不適切である。

この文書は、2004年2月5日付W3C特許ポリシー(英語)に則って運営するワーキンググループによって作成された。W3C では、ワーキンググループの成果物に関係する一般公開されている特許のリスト(英語)を管理しており、そのページには特許開示にあたっての指示も含まれている。基本的な請求項(英語)を含む特許について実際に知識のある人は、W3C 特許ポリシー 第6章(英語)に従って、その情報を開示することが求められる。

WCAG 2.0原案の変更履歴(英語)


目次

附録