適用 (対象)
音声及び映像をサポートする、あらゆるウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関する達成方法である:
- 達成基準 1.2.3: 音声解説、又はメディアに対する代替 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
- 達成基準 1.2.5: 音声解説 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
- 達成基準 1.2.7: 拡張音声解説 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
解説
この達成方法の目的は、映像コンテンツに対して拡張した音声解説のある二つめのバージョンを提供することである。一般的な音声解説の作成に伴う困難の一つとして、非常に短い発話の合間に、たくさんの情報をナレーションで提供しなければならない状況が時々生じることが挙げられる。発話の止まる合間が適切な音声解説を提供するのに十分でない場合は、拡張した音声解説を提供するために音声と映像を一時停止して、重要な情報を伝えられるようにする。
拡張音声解説のあるムービーという二つめのバージョンを提供することによって、このコンテンツを全盲の利用者にとってアクセシブルにすることができる。全盲の利用者は、発話を聞くだけでなく、登場人物の発話からだけでは理解できない文脈や映像が伝えるその他の情報も聞く必要があり、そのためには主音声の発話が止まる合間だけでは時間が足りないことがあるからである。
また、付加的な音声解説を必要としない人にとっては視聴の妨げとなるため、多くの場合、この機能のオン及びオフを操作する方法が提供されている。また、別の方法として、付加的な音声解説を含んだバージョンと含まないバージョンの両方を提供することもできる。
事例
例 1
炎に包まれた建物から脱出する家族の様子を描いたオンライン映像の代替版で、子どもたちがどこにいるかを確認しあう夫婦の会話が絶え間なく続けられている。その間にも夫婦の後ろで壁が崩壊するが、これにより建物のこの部分からの脱出が不可能になるため、これは物語にとって重要な情報である。映像は、ここでトラックを停止して (同じフレームが繰り返される)、ナレーターが壁の崩壊についての詳細を説明した後、再び再生が始まる。
例 2
研修ビデオで、ほぼ全編にわたって絶え間なくナレーションが続いている。この映像を見るのが困難な利用者のために代替版が用意されており、その代替版では、映像の再生を停止して、重要な情報の音声解説を提供している。
参考リソース
参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
検証
手順
- 拡張音声解説のあるバージョンのムービーを開く。
- 必要なナレーションを入れる十分な間隔が主音声の発話と発話の間にないとき、拡張音声解説を再生するために映像が一時停止することを確認する。
- 必要な情報が音声解説で提供されていることを確認する。
- 代替版が別のウェブページにある場合、利用者がその別バージョンへアクセスを可能にするリンクの有効性を確認する。
期待される結果
- #2、#3 及び #4 の結果が真である。