適用 (対象)
音声及び映像をサポートするあらゆるウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
- 達成基準 1.2.3: 音声解説、又はメディアに対する代替 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
- 達成基準 1.2.5: 音声解説 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
解説
この達成方法の目的は、映像コンテンツに対して音声解説を提供する別のバージョンを用意することによって、目で見ることのできない利用者が視聴覚コンテンツを理解できるようにすることである。
今日のユーザエージェントのほとんどは複数の音声トラックを一つにまとめることができないため、この達成方法では、映像コンテンツのオリジナルの音声トラックと付加的な音声解説を一つの音声トラックにまとめた別のバージョンを提供し、音声による追加の情報を同期したメディアに追加する。この追加された情報は、コンテンツを理解するにあたって重要な行動、登場人物、場面の変化、及びスクリーン上のテキスト (キャプション以外の文字) などに焦点を当てたものである。
この新しい情報によって、オリジナルの音声トラックに含まれた重要な音声情報が分かりにくくなってしまう (または、うるさい効果音によって新しい情報が不明瞭になってしまう) のでは役に立たないため、新しい情報は会話や効果音の合間に追加される。このため、コンテンツに追加できる情報の量は限られることになる。
ムービーに音声解説を一次的な音声トラックとして含んだ別のバージョンを提供することによって、発話内容を聞くだけでなく登場人物の発話内容からだけでは伝わらない文脈や映像の他の側面も聞く必要がある全盲の利用者にとって、このコンテンツをアクセシブルなものにすることができる。
事例
- オペラの映像の二つのバージョンが利用可能である。一つめのバージョンには、音楽だけが含まれている。二つめのバージョンには、舞台上の歌手の行動を説明する音声と音楽の両方が含まれている。
- 子どもたちの前でパフォーマンスをするジャグラーの映像に、音声解説のあるバージョンが含まれている。音声解説のナレーションでは、ジャグラーが投げ上げている物の数や種類、そのパフォーマンスを見ている子どもたちの反応などが説明されている。
参考リソース
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
検証
手順
- 音声解説を含むメディアの版を開く。
- 映像の音声を聞く。
- 発話の合間が視覚的なコンテンツに関する重要な情報を伝えるために使用されているかどうかを確認する。
- 代替版が別のページにある場合、利用者が他の版にアクセスできるリンクが利用可能できることを確認する。
期待される結果
- 3. 及び 4. の結果が真である。