SMIL 2.0 で拡張音声解説を追加する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.1 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.1 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

SMIL 2.0 プレーヤーが利用可能な場合

これは、次の達成基準に関する達成方法である:

解説

この達成方法の目的は、会話の合間に入れられるよりも多くの音声解説を、視聴覚素材に付加することである。

SMIL 2.0 では、特定の音声ファイルを特定のタイミングで再生するよう指定し、音声ファイルが再生される間は、画面が表示されたまま一時停止できる。

これにより、映像は最初から最後まで再生されるように見えながらも、ところどころで停止して、その間に長めの音声解説が提供される。そして、音声解説が終了すると、映像の再生は自動的に再開する。

この拡張音声解説のオン/オフを操作するには、スクリプトを使用して、拡張音声解説を含んだ SMIL スクリプト及び含まない SMIL スクリプトの二つの間で切り替えることによって実装できる。又は、スクリプトを使用して、拡張音声解説を SMIL ファイルに追加したり SMIL ファイルから削除したりすることもできる。そうすることで、映像クリップは、単純に順序どおり再生されることになる。

スクリプトが使用できない場合は、二つのバージョンの映像を提供することによって可能となる。つまり、一つは拡張音声解説を含んだバージョン、もう一つは含まないバージョンを提供するのである。

事例

例 1: 拡張音声解説のある映像

<smil xmlns="https://www.w3.org/2001/SMIL20/Language"> 
<head> 
<layout> 
<root-layout backgroundColor="black" height="266" width="320"/> 
<region id="video" backgroundColor="black" top="26" left="0" 
height="144" width="320"/> 
</layout> 
</head> 
<body>	 
<excl> 
<priorityClass peers="pause"> 
<video src="movie.rm" region="video" title="video" alt="video" /> 
<audio src="desc1.rm" begin="12.85s" alt="Description 1" /> 
<audio src="desc2.rm" begin="33.71s" alt="Description 2" /> 
<audio src="desc3.rm" begin="42.65s" alt="Description 3" /> 
<audio src="desc4.rm" begin="59.80s" alt="Description 4" /> 
</priorityClass> 
</excl> 
</body> 
     </smil> 

参考リソース

参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

手順

  1. 拡張音声解説のあるファイルを再生する。
  2. 映像がところどころ一時停止して、拡張音声解説が再生されることを確認する。

期待される結果

  • #2 の結果が真である。