WCAG 2.0 実装方法集

メインコンテンツへスキップ

-

G155: 送信ボタンに加えてチェックボックスを提供する

適用(対象)

あらゆるウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、利用者が自身の入力した内容を確認し、送信の準備ができたことを示すために選択しなければならないチェックボックスを提供することである。これは、後で入力エラーが発見されてもやり直しができない、または実行の結果データが削除されるような性質の処理においては重要である。コンテンツ制作者は、ページが読み込まれた時には選択されていないチェックボックスを配置し、「入力内容に間違いはなく、送信準備ができました」、あるいは「このデータの削除に同意します」といったラベルを付加する。このチェックボックスは、利用者が送信の過程で気づきやすいように、送信ボタンの近くに配置するべきである。そのフォームが送信された時にチェックボックスが選択されていない場合は、入力を受け付けず、利用者に対して入力内容を確認の上、チェックボックスを選択し、再送信するように促す。チェックボックスが選択されているときだけ、送信された内容を受け付け、処理を行う。

このチェックボックスを配置することで、フォームを誤って送信してしまった場合の影響を抑制すると同時に、利用者に対して入力内容が正確であることを確認するように促すことができる。この方法は、単に送信ボタンに「入力内容に誤りがなければ送信」というようなラベルを付加するよりも安全な方法である。送信ボタンとは別のコントロールとしてチェックボックスを提供することで、処理を続行するために利用者はチェックボックスの選択と送信ボタンの押下の両方をしなければならず、結果として入力内容をサイド確認することにつながる。したがって、これは送信内容を確定する前に、入力内容を見直し、正確さを確認し、訂正するための仕組みである。

注記: 利用者がチェックボックスを選択せずに送信した場合、再送信のためのフォームで、これまでに入力した情報を再入力する必要がないようにしなければならない。

事例

検証

チェックポイント

利用者の入力を求めるようなページで、やり直しができない処理が発生する場合:

  1. 送信ボタンに加えて、入力や操作に対する利用者の確認が必要であることを示すチェックボックスが提供されている。

  2. フォームが送信されたときにチェックボックスが選択されていない場合は、入力は受け付けられず、利用者に対して入力内容の確認をした上で、チェックボックスを選択し、再送信するようになっていることを確認する。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。