小さい背景音又は背景音なし:
達成基準 1.4.7 を理解する
1.4.7 小さい背景音又は背景音なし: 収録済の音声しか含まないコンテンツで、(1) 前景に主として発話を含み、(2) 音声CAPTCHA 又は音声ロゴではなく、かつ、(3)例えば、歌やラップなどのように、主として音楽表現を意図した発声ではないものについては、次に挙げる事項のうち、少なくとも一つを満たしている: (レベルAAA)
背景音なし: 音声は背景音を含まない。
消去:背景音を消すことができる。
20デシベル: 背景音は、前景にある発話のコンテンツより少なくとも20デシベルは低い。ただし、継続時間が2秒以内で発生頻度が低い背景音は除く。
注記: デシベルの定義によれば、この要件を満たす背景音は、前景にある発話のコンテンツの約4分の1の大きさになる。
この達成基準の意図
この達成基準の意図は、発話ではないあらゆる音が、音声の聞こえづらい利用者が発話を背景音又は前景にある不要な他の発話コンテンツと区別することができるようにすることである。
20 dB(デシベル)という値は、 Large area assistive listening systems (ALS): Review and recommendations [LAALS]と、In-the-ear measurements of interference in hearing aids from digital wireless telephones [HEARING-AID-INT] に基づいている。
達成基準 1.4.7 の具体的なメリット
音声の聞こえづらい利用者は、発話と背景音を区別しづらいことがしばしばある。
達成基準1.4.7 の事例
達成基準1.4.7 の実装方法及び不適合事例 - 小さい背景音又は背景音なし
この節にある番号付の項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断する実装方法、又は複数の実装方法の組合せを表している。WCAG 2.0 適合要件のすべてが満たされている場合にのみ、次に挙げる実装方法により、この達成基準を満たすことができる。
達成基準を満たすことのできる実装方法
達成基準 1.4.7 でさらに対応が望まれる実装方法(参考)
適合するためには必須ではないが、コンテンツをよりアクセシブルにするためには、次の付加的な実装方法もあわせて検討するとよい。ただし、すべての状況において、すべての実装方法が使用可能、または効果的であるとは限らない。
前景音と背景音のレベルを独立して調節できる方法を提供する(リンク追加予定)
達成基準 1.4.7 のよくある不適合事例
以下に挙げるものは、WCAG ワーキンググループが達成基準 1.4.7 に適合していないとみなした、よくある不適合事例である。
(今のところ、文書化されている不適合事例がない)
重要な用語
- CAPTCHA
Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart(コンピュータと人間とを判別する完全自動化されたチューリングテスト)の頭文字語。
注記 1: CAPTCHA のテストは、わざと不明瞭にした画像又は音声ファイルによって提示されるテキストを、利用者に入力するように求めることが多い。
注記 2: チューリングテストは、人間とコンピュータを判別するために設計されたテストの仕組みである。その名は、これを考案した有名なコンピュータ科学者のアラン・チューリングにちなんで名付けられた。この用語は、カーネギーメロン大学の研究者たちによる造語であった。[CAPTCHA]
- 収録済
ライブではない情報。
- 音声しか含まない