解説書 達成基準 1.4.7:小さな背景音、又は背景音なし (レベル AAA)
要約
- 目標
- 収録済の発話が、背景音によって妨げられない。
- 何をすればよいか
- 背景音を避けるもしくは小さくする、又は利用者が消せるようにする。
- なぜそれが重要か
- 音声の聞こえづらい人は、音楽及びその他の音を、発話と聞き分けづらいことがある。
意図
この達成基準の意図は、発話ではないあらゆる音が、音声の聞こえづらい利用者が発話を背景音又は前景にある不要な他の発話コンテンツと区別することができるようにすることである。
20 デシベルという値は、 Large area assistive listening systems (ALS): Review and recommendations [LAALS]と、In-the-ear measurements of interference in hearing aids from digital wireless telephones [HEARING-AID-INT] に基づいている。
利点
- 音声の聞こえづらい利用者は、発話と背景音を区別しづらいことがしばしばある。
関連リソース
リソースは、情報提供のみを目的としており、推奨を意味するものではない。
テクニック
この節にある番号付きの各項目は、WCAG ワーキンググループがこの達成基準を満たすのに十分であると判断するテクニック、又は複数のテクニックの組み合わせを表している。しかしながら、必ずしもこれらのテクニックを用いる必要はない。その他のテクニックについての詳細は、WCAG 達成基準のテクニックを理解するの「その他のテクニック」を参照のこと。
十分なテクニック
重要な用語
音の再生技術。
注記
音声には、合成して作られたもの (音声合成を含む)、実世界の音を収録したもの、又はその両方が含まれる。
コンピュータと人間とを判別する完全自動化されたチューリングテスト (Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart) の頭文字語。
注記
CAPTCHA のテストは多くの場合、利用者に対し、不明瞭な画像又は音声ファイルによって提示されたテキストを入力するよう求める。
注記
チューリングテストは、人間とコンピュータを区別することを目的としたテストの仕組みである。その名は、高名なコンピュータ科学者のアラン チューリングにちなんでいる。この用語は、カーネギーメロン大学の研究者たちによる造語である。
現実の出来事から取り込まれ、放送遅延以上の遅延なく受け手に送信される情報。
注記
放送遅延は、短時間の (通常は自動的な) 遅れで、例えば放送局に放送のタイミング[queue→cue]の調整や音声 (又は映像) の検閲のための時間を与えるものだが、意味のある編集ができるほどのものではない。
注記
もし情報が完全にコンピュータで生成されたものならば、それはライブではない。
ライブではない情報。
写真又は画像を動かす、又はシーケンス化する技術。
注記
映像は、アニメーション画像もしく実写画像、又はその両方で構成され得る。