適用 (対象)
全てのウェブコンテンツ技術
これは達成基準 3.1.5: 読解レベル (十分な達成方法)に関する達成方法である。
解説
この達成方法の目的は、概念又はプロセスを説明する難しいテキストについて、読字障害のある利用者の理解を助ける視覚的なイラストを提供することである。イラストはそのテキストに追加で提供する。
単語及び文章の読解が困難な障害のある利用者は、複雑なテキストを読んだり理解したりするのに苦労することが多い。図表、略図、アニメーション、写真、グラフィックオーガナイザー及び他の視覚的な素材は、これらの利用者に役立つことが多い。例えば:
- 図表及びグラフは、複雑なデータの理解に役立つ。
- 略図、フローチャート、映像、アニメーションは、プロセスの理解に役立つ。
- 概念地図及び他のグラフィックオーガナイザーは、アイデアが互いにどのように関係するのを利用者が理解するのに役立つ。
- 写真、デッサン、及び映像は、利用者が自然又は歴史上の出来事又は対象の理解に役立つ。
事例
事例 1: 会社の年次報告書
ある年次報告書では、会社の前年度の業績に影響を与えたさまざまな要因を説明している。報告書には、これらの要因がどのように作用し合っているかを示す図表及びグラフを含めてある。図表又はグラフそれぞれには、 達成基準 1.1.1 が要求するテキストによる代替を提供し、キャプションには番号も振ってある (例えば「図 7」)。図表又はグラフを参照するために、これらの番号をテキストの中で用いている。
事例 2: 技術文書内のスクリーンショット
ある製品のオンライン文書には、段階的な説明を含めてある。各段階は、画面の視覚表現であるスクリーンショットで示している。各スクリーンショットには、達成基準 1.1.1 が要求するテキストによる代替を提供している。
事例 3: 複雑な自然現象のイラスト
あるウェブサイトでは、2004 年の津波について説明している。このサイトでは、津波がインド洋の周辺地域にどのような影響を与えたかの解説や、荒廃の様子を写した写真を含めている。各写真には、達成基準 1.1.1 が要求するテキストによる代替がある。さらに、津波の間に水中で何が起きているか説明し、津波の発生及び海上に広がる様子をアニメーションが添付してある。そのアニメーションには、達成基準 1.1.1 が要求するテキストによる代替がある。
参考リソース
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
- Tufte, Edward. Envisioning information. Cheshire, Conn.: Graphics Press. 1990.
- Tufte, Edward. The visual display of quantitative information. Cheshire, Conn.: Graphics Press. 1983.
- Tufte, Edward. Visual explanations: images and quantities, evidence and narrative. Cheshire, Conn.: 1997.
検証
手順
- コンテンツの利用にあたって理解が不可欠なアイデア又はプロセスを説明しているテキストを特定する。
- コンテンツの中で、又は、コンテンツ内のリンクを通じて、視覚的な図画が利用できることを確認する。
- 視覚的なイラストが、テキストで説明している概念又はプロセスを表していることを確認する。
期待される結果
- 2. 及び 3. の結果が真である。