適用 (対象)
テキストを提供する全てのウェブコンテンツ技術
これは達成基準 3.1.4: 略語 (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)に関する達成方法である。
解説
この達成方法の目的は、略語を理解するために必要な情報を提供することである。
略語とは、単語、句、又は名前の短縮表記である。ほとんどの略語では、元の単語、句、又は名前を提供すれば十分である。
略語の中には、外国語から借用した単語又は句を表したものがある。例えば、英語で一般的に使用される略語の多くは、以下の事例一覧表で示すように、ラテン語の語句に由来する。ここでは、元の語は背景情報としてのみ提供する。こういった部類の略語では、語の説明を提供するほうが元の表記より役立つので、元の表記の代わりに略語の説明を提供する。
略語 | ラテン語の表記 | 語の説明 |
---|---|---|
a.m. | ante meridiem | 正午より前。午前。 |
p.m. | post meridiem | 正午より後。午後。 |
e.g. | exempli gratia | 例えば。 |
cf | confer/conferatur | 参照。 |
略語が元の表記を必要としない場合 (例えば、当該組織が元の表記を廃止している、又は略語がその言語の一部になっている)、適切な場合に説明を提供する、又は略語を説明を必要としない単語と見なす。
事例
事例 1: ADA
略語の中には、複数の意味があり、文脈に依存するものがある。例えば、ADA はある文脈では「American Dental Association」を意味し、別の文脈では「Americans with Disabilities Act」を意味する。文脈に関係する元の語のみを提供する必要がある。
事例 2: 英語の略語でラテン語から借用した句に対するもの
次の文章中において、「e.g.」には「例えば」という説明が提供される: チーム制のスポーツ (e.g. バスケットボール又はフットボール) に参加する学生は、チームの練習時間に彼らのスケジュールを合わせなければならない。
事例 3: ABS
いくつかの言語 (英語及びオランダ語を含む) では、頭字語 ABS (Antiblockiersystem: アンチロックブレーキ) をドイツ語から借用している。元の表記ではなく、語の説明 (anti-lock brakes) が提供されている。
事例 4: もはや元の語を持たない頭文字語の例
もはや元の語を持たない頭文字語の例
- SIL は、Summer Institute of Linguistics を意味していたが、現在はそれ自体が名前である。 SIL history を参照。
- IMS は、Instructional Management Systems を意味していたが、現在はそれ自体が名前である。
こういった部類の例では、組織がどのようなものか、又は何をするのかについての短い説明で十分である。
事例 5: かつての略語であったが、その言語の一部となった句
「夜に」を意味するオランダの断片「's nachts」は、元々は「des nachts」の略語であった。現在のオランダ語では、「des」という単語はまれにしか使用されず、古風であるとされる。元の表記を提供すると混乱する可能性がある。「's nachts」においては、元の語は提供しない。
「o'clock」という英語の句は、元々は「of the clock」の略語であった。「o'clock」は英語の一部になっており、元の語を提供する必要はない。
検証
手順
コンテンツの略語それぞれについて:
- 略語に元の語が無い場合は、説明を提供されている。
- 略語の元の語がコンテンツとは異なる言語の場合は、説明が提供されている。
- それ以外の場合は、元の語が提供されている。
期待される結果
- 上記の全ての結果が真である。