適用 (対象)
HTML 及び、XHTML と SVG を含むあらゆる XML ベースのマークアップ言語
これは達成基準 4.1.1: 構文解析 (失敗例) に関する達成方法である。
解説
この文書は、支援技術がコンテンツとやりとりをする際に、ID が重複しているエラーによって引き起こされる問題の失敗例について述べている。ID の値が重複していると、ユーザエージェントが ID を示す属性を用いてコンテンツのさまざまな部分間の関係性を正確に伝える際に問題となりうる。例えば、スクリーンリーダーは、ID の値を用いて、データテーブル内にあるデータセルの見出しとなるコンテンツを特定したり、ラベルのテキストと関連付けられているフォームの入力コントロールを特定したりすることがある。それらの値が一意的ではなかった場合、スクリーンリーダーは、どの見出しがそのデータセルと関連付けられているのか、又はどのコントロールがどのラベルもしくは名前と関連付けられているのかをプログラムで解釈できなくなってしまう。
その仕様でドキュメントをバリデートすることによって、ID の属性値がそのドキュメント内で一意的であることを確認する。なぜなら、どの属性がドキュメント全体にわたって一意的な識別子を有しているかは、仕様によって定められているからである。
ほとんどのマークアップ言語では、例えば HTML 及び SVG においてそうであるように、ID の値は属性値である。
ID を示す属性として xml:id 属性のみを用いる XML ドキュメントでは、xml:id の仕様 をサポートするバリデータを用いて XML ドキュメントを解析すればよい。
事例
事例1
コンテンツ制作者が、オンラインのバリデーションサービスを使って、すべての id 属性値が一意的であることをチェックしている。
事例2
コンテンツ開発者が、オーサリングツールの機能を利用して、id 属性値が一意的であることを確認している。
参考リソース
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
- HTML 5: id attribute
- HTML 4.01: id attribute
- xml:id Version 1.0 - W3C Recommendation 9 September 2005.
- Extensible Markup Language (XML) 1.0 (Fourth Edition): Validity constraint: ID
検証
手順
- すべての ID の値がウェブページにおいて一意的である。
期待される結果
- 1. の結果が偽である場合、この失敗例が適用され、そのコンテンツは達成基準の失敗となる。