適用 (対象)
あらゆるウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
- 達成基準 1.4.11: 非テキストのコントラスト (失敗例)
- 達成基準 2.4.7: フォーカスの可視化 (失敗例)
解説
この文書は、ユーザエージェントでデフォルトに指定されているキーボードフォーカスの視覚的なインジケーターが非表示になっている、又はコンテンツ制作者が提供する視覚的なフォーカスインジケーターが提供されずに、ページ上の他のスタイル指定により非表示にされる時に起こる失敗例の条件について述べている。フォーカスインジケーターを非表示に指定することで、ユーザエージェントはフォーカスインジケーターを表示しなくなる。他のスタイル指定によって、フォーカスインジケーターが提示されていても見づらくなることがある。例えばフォーカスのアウトラインと同じように見えるアウトライン、又はフォーカスインジケーターと同じ色になっているため識別できない太いボーダーといったものである。
事例
事例 1: CSS を用いて、フォーカスインジケーターを表示しないようにする
下記の CSS の事例では、デフォルトのフォーカスインジケーターを除去しているため、視覚的に認識可能なフォーカスインジケーターを提供するという要求に失敗となる。
:focus {outline: none}
事例 2: 要素のアウトラインが、フォーカスインジケーターと視覚的に類似している
下記の CSS の事例は、リンクの周辺にフォーカスインジケーターと同じように見えるアウトラインを生成するものである。たとえユーザエージェントがフォーカスインジケーターを表示しているとしても、利用者にはどの要素が実際にフォーカスを持つのか判別できない。
a {outline: thin dotted black}
事例 3: 要素が、フォーカスインジケーターを覆い隠すボーダーを持つ
下記の CSS の事例では、フォーカスインジケーターがボーダーの上に表示されたときに、フォーカスインジケーターに対してコントラストが十分でないボーダーをリンクの周辺に生成している。この場合、フォーカスインジケーターがボーダーのすぐ外側に表示されているが、両方とも黒で、ボーダーがフォカスインジケーターよりも太くなっている。これにより、「視覚的に認識可能」の定義を満たさない。
a {border: medium solid black}
検証
手順
- キーボードを使ってページ上のすべてのフォーカス可能な要素にフォーカスを設定する。
- フォーカスインジケーターが可視であることを確認する。
期待される結果
- 2. の結果が真である。