JISの改正に向けて、どのようなことを考慮しておくとよいですか?
JISの改正が予定されていると聞きました。これまでに行ってきた施策や、直近、JIS X 8341-3:2016を基準として進めている修正の計画などを、見直したほうがよいのかを心配しています。
改正に向けて、現時点でどのような対応を考慮しておくとよいでしょうか?
JIS規格は、原則5年ごとに見直されることになっています(「JIS X 8341-3:2016はいつ改正されますか?」を参照ください)。
JIS X 8341-3:2016は、国際規格であるISO/IEC 40500:2012との一致規格です。また、そのISO/IEC 40500:2012はW3Cの策定したWCAG 2.0という技術文書を採用しており、同一の内容です。
現在、最新のガイドラインはWCAG 2.2です。WCAG 2.0からWCAG 2.1、およびWCAG 2.1からWCAG 2.2への改定は、過去のWCAGに達成基準を追加する方針で進められてきました(注1)。つまり、現在の規格への対応作業を行うことで、将来の規格にも円滑に対応することが可能になります。
もし、将来、アクセシビリティ対応のために再度ウェブサイト改修が必要になることが心配でしたら、WCAGの新しい版を参照して先取り対応しておく手もあります。当委員会からは、WCAG 2.1の日本語訳とWCAG 2.2の日本語訳を提供しています。
(注1) ただしWCAG 2.2では、達成基準 4.1.1 構文解析は削除されました。詳細は、How and why is success criteria 4.1.1 Parsing obsolete?をご参照ください。