コラム『セミナー「企業WebサイトにおけるJIS X 8341-3:2010対応の実践例」のご案内』を掲載

2013年11月29日 ウェブアクセシビリティ基盤委員会 副委員長 木達 一仁(株式会社ミツエーリンクス)

来る12月10日、セミナー「企業WebサイトにおけるJIS X 8341-3:2010対応の実践例」を開催いたします。当サイトやTwitterFacebookなどでも何度かお知らせしてきましたので、既にお申し込みいただいた方も多くいらっしゃるかと思いますが、改めて企画の経緯や趣旨について書かせていただきます。

本セミナーの企画の発端には、去る10月4日に幕張メッセで開催したアクセシビリティセミナー2013があります。このセミナーは2つのセッション、「企業のWeb担当者、Web制作者必見! 企業WebサイトにおけるJIS X 8341-3:2010対応の実践例」と「パネルディスカッション 『マルチデバイス時代のWebアクセシビリティ』 〜Webアクセシビリティのこれからを読み解く〜」から構成。開催報告にも記しましたように、いずれも立ち見のお客様がいらしたほど盛況でした。

前者のセッションについては、Webアクセシビリティに取り組む企業担当者の立場から、当委員会に作業部会委員として参加されている日本電気株式会社の安様、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の澤田様が講演されたのですが、それぞれの登壇時間は比較的短かったため(20〜25分ほど)、盛況ぶりを踏まえ拡大版の企画を検討する価値はある、とセミナー当日のうちに考えていました。

決定的だったのは、セミナー終了後にスライドを公開した際の反響です。SlideShareで公開したお二人のスライドへの注目度は高く、特に澤田様のスライドについては、本稿執筆時点で6,770ものアクセスを数えています。お二人は、企業内でWebアクセシビリティを推進する点では共通しながらも業務範囲は異なるため、話の内容は重複していません。澤田様のスライドについては、Web制作の実務寄りの内容であったことから、立場の近しいWeb担当者や、企業から業務を受諾するWeb制作者の方々の興味を強く引いた結果では、と推測します。

公的機関のWebサイトについては、みんなの公共サイト運用モデル改定版などを背景として、徐々にではありながらも着実にアクセシビリティ確保の取り組みが進められています。その一方、企業は残念ながら(公的機関ほどには)その種の取り組みに積極的ではないようで、まだまだこれからという印象があります。今後、障害者や高齢者に対応するばかりでなく、スマートフォンやタブレットの登場に端を発するWeb閲覧環境の多様化に対応するために、アクセシビリティの確保は企業のWebサイトにおいても必須の要件となるはずです。

そのような経緯から、企業Webサイトの運営者・制作者およびJIS X 8341-3対応に関心のある方を対象として、拡大版という位置付けのセミナーを企画させていただいた次第です。本セミナーでは、お二人に登壇いただく時間をそれぞれ45分に延長。また、アクセシビリティセミナー2013では時間の兼ね合いから確保できなかった、質疑応答の時間を最後に30分設けています。

師走のお忙しい時期かと思いますが、幕張でのセミナーにご参加いただいた方も、そうでない方も、是非本セミナーにご参加いただき、今後Webアクセシビリティに積極的に取り組むための動機やヒントを得ていただければ幸いです。詳細は、セミナー「企業WebサイトにおけるJIS X 8341-3:2010対応の実践例」のページをご覧ください。お申し込みは、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の「えくすぱーと・のれっじ・セミナー」より承っております。

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