アクセシビリティセミナー2013 開催報告

2013年10月4日、CEATEC JAPAN 2013において、アクセシビリティセミナー2013が開催されました。

本セミナーでは、JIS X 8341-3:2010やウェブアクセシビリティについての講演とパネルディスカッションを、当委員会の委員が企画・実施しました。

講演には126名、パネルディスカッションには121名の方々にご参加いただきました。当日は十分なお席をご用意できず、申し訳ありませんでした。

企業のWeb担当者、Web制作者必見! 企業WebサイトにおけるJIS X 8341-3:2010対応の実践例

イントロダクション

講師
WAIC委員長 植木 真
講演中の植木氏

JIS X 8341-3:2010対応の基本的なフローを解説した後、ウェブアクセシビリティ方針や試験結果を公開している大手企業Webサイトの事例を複数、紹介しました。

NECのアクセシビリティとJIS X 8341-3:2010への取り組み

講師
WAIC作業部会1委員 安 浩子
講演中の安氏

NECグループがアクセシビリティに取り組む理由を、グループとしてのビジョンにまで立ち戻り、そこから「なぜ」をいくつかの要素に分解し詳説。NEC公式サイトの立ち上げ以来Web技術動向と、アクセシビリティ/JIS対応への課題の変化を俯瞰した年表へと続きます。取り組むうえでのポイントとして挙げられたガイドライン、社内教育、体制整備の3点は、あらゆる企業Webサイトにとって必要な存在であり、また参考にしていただけるかと思います。

キヤノンのウェブサイトにおけるアクセシビリティへの取り組み

講師
WAIC作業部会2委員 澤田 望
講演中の澤田氏

キヤノンサイトはなぜアクセシビリティに取り組むのか、その理由をサイトの歴史を紐解きながら解説しました。取り組みの具体的な内容については、2013年のリニューアルにおける施策を中心に紹介。JIS対応で得られる効果や苦労している点は、企業のWeb担当者の方々にとって大変参考になる内容かと思います。

パネルディスカッション 「マルチデバイス時代のWebアクセシビリティ」 〜Webアクセシビリティのこれからを読み解く〜

パネリスト
  • 春日井 良隆氏(日本マイクロソフト株式会社)
  • デイビス ダニエル氏(慶應義塾大学 SFC研究所 W3C)
  • WAIC委員長 植木 真
  • WAIC副委員長・作業部会2主査 中根 雅文
モデレータ
WAIC副委員長・作業部会1主査 木達 一仁
パネルディスカッションの登壇者(左奥から右へ順に春日井氏、ダニエル氏、中根氏、植木氏、木達氏)

まずは各パネリストとモデレータが、日頃どのようなデバイスでWebを利用しているかに触れつつ自己紹介。その後、モデレータよりWebにアクセス可能なデバイスの多様化についての現状を簡単に総括しました。

さまざまなデバイスでWebを使った際に経験した困難を紹介し合った後、話はマルチデバイス前提でアクセシビリティを確保するためにWeb制作者が必要な知識、そしてW3Cにおける取組みの紹介へ。

ハードウェア/ソフトウェアベンダーの視点からのコメントをいただき、個々の立場で何にどう取り組むべきか語りあった後、マルチデバイス時代にWebアクセシビリティを確保するうえで重要と思うポイントを各パネリストが述べて終了しました。

満席の会場の様子
このページのトップへ