WCAG 2.0 実装方法集

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FLASH12: クライアントサイドのバリデーションを提供し、エラーメッセージのテキストをアクセシブルな「説明」によって追加する

適用(対象)

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

ユーザーエージェント及び支援技術によるサポート

ユーザーエージェントによるサポートに関する全般的な情報は、Flashのユーザーエージェントによるサポートを参照のこと。

解説

この実装方法の目的は、各フィールドに利用者が入力した値をクライアントサイドのスクリプトを用いてバリデートすることである。エラーが見つかった場合、無効なデータのあるコントロールにエラーメッセージが追加される。エラーメッセージは、コントロールのすぐ横に視覚的に配置される。また、エラーメッセージのテキストがコントロールのアクセシブルな「説明」に追加され、コントロールがフォーカスを受け取るときに、支援技術で読みやすくなる。

事例

事例 1: テキストフィールドのバリデート

この事例では、二つのテキストフィールド(「name」および「zip code」)を含むサンプルフォームが示されている。どちらのフィールドも必須入力である。フォームの「submit」ボタンが押されると、テキストフィールドの値が検証される。テキストフィールドに無効な値が含まれていると、_accProps オブジェクトがそのテキストフィールドに対して生成され、description プロパティにエラーメッセージが設定される。

注記: アクセシブルな「説明」(_accProps.description プロパティ)を使用する代わりに、エラーテキストをアクセシブルな「名前」(_accProps.name)に追加することもできる。これは、_accProps.descriptionよりも広範囲の支援技術でサポートされている。

ActionScript 2.0 のコード

コード例:

import flash.accessibility. *;
import mx.accessibilty.ButtonAccImpl;
import mx.controls.Alert;
import mx.accessibility.AlertAccImpl;

AlertAccImpl.enableAccessibility();
ButtonAccImpl.enableAccessibility;

resetTextFieldAccNames();
Accessibility.updateProperties();

submit_btn.addEventListener("click", handleClick);
function handleClick(e) {
  //reset values
  resetTextFieldAccNames();
  resetTextFieldAccDescriptions();
  resetErrorLabels();
  //perform validation
  var errors =[];
  if (name_txt.text == '')
    errors.push([name_txt, "You must enter your name", name_error_lbl]);
  if (zipcode_txt.text == '')
    errors.push([zipcode_txt, "You must enter your zip code", zipcode_error_lbl]);
  else if (zipcode_txt.text.length != 5 || isNaN(zipcode_txt.text))
    errors.push([zipcode_txt, "Zip code must be 5 digits", zipcode_error_lbl]);
  
  //add validation error messages, if any
  var field, errorMsg, errorLabel;
  if (errors.length > 0) {
    //loop over encountered errors
    for (var i = 0; i < errors.length; i++) {
      field = errors[i][0];
      errorMsg = errors[i][1];
      errorLabel = errors[i][2];
      
      updateAccDescription(field, "Warning: " + errorMsg);
      errorLabel.text = errorMsg;
    }
  } else {
    Alert.show("Form field values were entered correctly");
  }
  Accessibility.updateProperties();
}

function updateAccName(obj, newName: String) {
  if (! obj._accProps)
  obj._accProps = new Object();
  obj._accProps.name = newName;
}

function updateAccDescription(obj, newDescription: String) {
  if (! obj._accProps)
  obj._accProps = new Object();
  obj._accProps.description = newDescription;
}

function getAccName(obj) {
  return obj._accProps? obj._accProps.name: "";
}

function resetTextFieldAccNames() {
  updateAccName(name_txt, "name, required");
  updateAccName(zipcode_txt, "zip code, required");
}

function resetTextFieldAccDescriptions() {
  updateAccDescription(name_txt, "");
  updateAccDesciption(zipcode_txt, "");
}

function resetErrorLabels() {
  name_error_lbl.text = "";
  zipcode_error_lbl.text = "";
}

この方法は、「テキストフィールドのバリデート」のサンプル(英語)で確認できる。また、「テキストフィールドの検証」のソース(英語)をダウンロードすることもできる。

検証

チェックポイント

Flash ムービーが送信可能でインタラクティブなフォームを提供する場合、次のことを確認する。

  1. エラーメッセージ(アラート)が、視覚的にコントロールのすぐ隣に配置されている。

  2. エラーメッセージ(アラート)が、コントロールのアクセシブルな「名前」または「説明」に追加されている。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。