【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
タグ付き PDF 文書
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
注記: この達成方法は、達成基準 2.4.2 を満たす他の達成方法と組み合わせなければならない。詳細については、 達成基準 2.4.2 を理解するを参照すること。
PDF18 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。PDF テクノロジーノートも参照。
この達成方法の目的は、文書情報辞書内の /Title エントリを使用したり、ビューアの優先辞書内の DisplayDocTitle フラグを True に設定したりすることにより、PDF 文書の説明的なタイトルを支援技術用に指定できる方法を示すことである。これは通常、PDF のオーサリングツールを使用して行う。
文書のタイトルは、利用者がページの内容を読んだり解釈したりせずに現在位置を特定できるようにする。ユーザエージェントはページのタイトルを利用しやすくして、利用者がページを確認できるようにする。例えば、ユーザエージェントは、ウィンドウのタイトルバー内に、またはページを含むタブの名前としてページのタイトルを表示できる。
この事例は Adobe Acrobat Pro の場合を示している。同様の機能を実行するソフトウェアツールは他にも存在する。 他のソフトウェアツールのリストについては、「アクセシビリティがサポートされている PDF オーサリングツール」を参照のこと。
Adobe Acrobat Pro で PDF 文書を開く。
ファイル > プロパティを選択する
[説明]タブを選択して、文書情報辞書を含む文書内のメタデータを表示する
「タイトル」フィールドを変更して、文書のタイトルエントリを追加または変更する
Adobe Acrobat がインストールされている場合、デスクトップからデータのプロパティを入力し、読み取ることもできる。ファイルのコンテキストメニューから[プロパティ]を選択し、[PDF]タブを選択する。このダイアログボックス内で入力または編集した情報も、ファイルを開いたときに[文書のプロパティ]の[説明]タブに表示される。
ユーザエージェントのタイトルバー内に文書のタイトルを表示するには、次の操作を行う。
ファイル > プロパティを選択する
[初期表示]タブを選択する
「ウィンドウオプション」セクションで、「表示」プルダウンリストの「文書のタイトル」を選択する
以下の画像に示されているように、タイトルがタイトルバーに表示される。
この事例のサンプルとして、文書のタイトルをタイトルバーに表示したサンプル (PDF ファイル) がある。
次のコードフラグメントは、文書のタイトルを含む文書情報辞書内に /Title エントリを提供する一般的なコードを示している。
1 0 obj
<< /Title (Applying Guerrilla Tactics to Usability Testing by People with Disabilities)
/Author (Mary Smith)
/CreationDate (D:19970915110347-08'00')
>>
endobj
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
Section 14.3.3 (Document Information Dictionary) in PDF 1.7 (ISO 32000-1)
PDF Reference 1.6, TITLE entry of the document information dictionary
次のいずれかを適用することにより、文書のタイトルが正しく指定されていて、ユーザエージェントのタイトルバーに表示されることを確認する。
PDF 文書をスクリーンリーダーで読み上げると、文書のタイトルが正しく読み上げられる。
PDF エディターを使用して、文書のタイトルが指定されていること、また「初期表示」タブを選択し、タイトルが表示されることを確認する。
文書カタログ内の /Title エントリ値を表示できるツールを使用して PDF 文書を開き、/Title エントリおよび /DisplayDocTitle フラグ設定を表示する。
1. の結果が真である。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。