【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集

WCAG 2.0 達成方法集

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FLASH7: コントロールのラベルを変更するために、スクリプトを使用する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

訳注: Flash Player は、2020 年末に提供を終了する計画が Adobe 社より発表されている (Adobe Blog窓の杜)。

WAIC での Flash に関する翻訳のメンテナンスも積極的に行う予定がないことに留意されたい。

これは、次の達成基準に関連する達成方法である:

ユーザエージェント及び支援技術によるサポート

FLASH7 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。Flash テクノロジーノートも参照。

解説

この実装方法の目的は、前後の文脈を把握しなくても理解できるように、利用者がボタンなどのコントロールのラベルに付加情報を追加できるようにすることである。

コントロールの前後にある文脈をわざわざ把握しなくてもすむように、コントロールのラベルによって十分な情報が提供されることを望む利用者がいる。その一方で、すべてのボタンに文脈を含む情報があるのはあまりにも冗長であり、サイトの利便性を低下させると考える利用者もいる。また、支援技術の利用者からワーキンググループに寄せられるフィードバックでも、どちらが好ましいかについて意見が分かれている。この実装方法は、利用者自身が好むほうを選択できるようにするものである。

ページの先頭近くにページ上のコントロールのラベルを拡張するためのコントロールを配置し、前後の文脈を加味しなくてもコントロールの目的を理解できるようにする。必ずコントロールの目的をラベルから直接理解できるようにすることが必要である。

この実装方法によってコントロールのラベルが拡張されるのは、現在参照しているページのみである。ただし、サイト全体で 1 回選択すればすむように、cookie やサーバー側のユーザープロファイルにこの設定を保存しておく方法もある。場合によっては、そのほうが望ましいかもしれない。

事例

事例 1: ActionScript を使用してボタンのラベルに文脈の情報を直接追加する

この事例では、ActionScript を使用してボタンのラベルに文脈の情報を直接追加している。「より詳細なボタン名に変更」ボタンをクリックすることによって、ページ上の各ボタンの label プロパティが変更される。

コード例:

import fl.accessibility.ButtonAccImpl;
ButtonAccImpl.enableAccessibility();
btn1.addEventListener(MouseEvent.CLICK, clickHandler);

function clickHandler(e) {
  btn2.label = btn1.selected? "2010 年版パンフレット PDF 版": "PDF";
  btn2.width = btn1.selected? 200: 100;
  btn3.label = btn1.selected? "2010 年版パンフレット テキスト版": "Text";
  btn3.width = btn1.selected? 200: 100;
  btn4.label = btn1.selected? "2010 年版パンフレット Word 版": "Word";
  btn4.width = btn1.selected? 200: 100;
}

この結果は、 ボタンのラベルにコンテキスト情報を追加するのサンプル (英語)で確認できる。また、 ボタンのラベルにコンテキスト情報を追加するのソース (英語)をダウンロードすることもできる。

検証

手順

Flash ムービーに前後の文脈に依存したラベルが含まれている場合、利用者がラベルに前後の文脈を加味しなくてもすむように、ラベルを拡張するためのトグルコントロールが提供されている。

期待される結果

上記手順を満たしている。

この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。