適用 (対象)
HTML 及び XHTML
この達成方法は、解説書から参照されていない。
解説
この達成方法の目的は、初期設定のタブ順番が十分でない時に、論理的なタブ順番を提供することである。 多くの場合G59: コンテンツ内のシーケンスと関連性に応じた順序でインタラクティブ要素を配置するを用いることで十分であり、この達成方法は必要ではない。表示とは異なるタブ順番を設定すると、ユーザビリティ上の不具合を生じさせる可能性が高くなる。
場合によって、コンテンツ制作者はコード内のインタラクティブな要素の順番に従うことなく、コンテンツの関係をたどるタブ順番を指定しようとするかもしれない。この場合、インタラクティブな要素の tabindex
属性を使用することで選択肢の順番を指定できる。tabindex
属性には、0 から 32767 の間の値を付与する。
インタラクティブな要素が Tab キーを使ってナビゲートされる時、要素は tabindex
属性の値の増える順にフォーカスが与えられる。0 よりも大きな tabindex
値を持つ要素は、tabindex
がない又は 0 の tabindex
の要素の前にフォーカスを受けることになる。0 よりも大きな tabindex を持つ全ての要素がフォーカスを受け取った後、残りのインタラクティブな要素はウェブページに現れる順番でフォーカスが与えられる。
WAIC では H4 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2020 年 3 月版の アクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: H4 も参照されたい。
事例
例 1
系図の検索フォームで結婚記録を検索する。検索フォームには花嫁及び花婿用のいくつかの入力フィールドがある。フォームは、データテーブルを用いてマークアップされ、1 列目に花婿、2 列目に花嫁のフィールドがある。コンテンツの順番は行ごとであるが、コンテンツ制作者はフォームを列ごとにナビゲートする方がより論理的であると感じている。この方法では、全ての花婿の条件は花嫁の条件へ移る前に記入できる。入力フィールドの tabindex
属性は、列ごとにナビゲートするタブ順番を指定するのに使用される。
<form action="#" method="post"> <table summary="the first column contains the search criteria of the groom, the second column the search criteria of of the bride"> <caption>Search for marriage records</caption> <tr> <th>Search criteria</th> <th>Groom</th> <th>Bride</th> </tr> <tr> <th>First name</th> <td><input type="text" size="30" value="" name="groomfirst" title="First name of the groom" tabindex="1"></td> <td><input type="text" size="30" value="" name="bridefirst" title="First name of the bride" tabindex="4"></td> </tr> <tr> <th>Last name</th> <td><input type="text" size="30" value="" name="groomlast" title="Last name of the groom" tabindex="2"></td> <td><input type="text" size="30" value="" name="bridelast" title="Last name of the bride" tabindex="5"></td> </tr> <tr> <th>Place of birth</th> <td><input type="text" size="30" value="" name="groombirth" title="Place of birth of the groom" tabindex="3"></td> <td><input type="text" size="30" value="" name="bridebirth" title="Place of birth of the bride" tabindex="6"></td> </tr> </table> </form>
WAIC では H4-1 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2014 年 6 月版のアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: H4-1 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
例 2
ウェブページは上部の右端に検索フィールドを提供している。コンテンツの順番が最初ではないが、タブ順番が最初になるようにフィールドには tabindex="1" が与えられている。
WAIC では H4-2 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2014 年 6 月版のアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: H4-2 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
例 3
tabindex
値は、連続した番号である必要はなく、特定の値で始まる必要もない。値は一意的である必要もない。同じ tabindex
値を持つ要素は、その文字の出現順にナビゲートされる。
タブ順番がコンテンツ順番に従っているコンテンツのセクションにおいて、個々の要素に異なる tabindex 値を指定するよりも、全ての要素に同じ値を与えることでエラーを起こりにくくすることが可能である。それらの要素を再配列する、又は新しい要素を加える、及び論理的なタブ順番を設定することは容易である。
<a href="xxx" tabindex = "1">First link in list</a> <a href="xxx" tabindex = "1">Second link in list</a> <a href="xxx" tabindex = "1">Link that was added long after the original list was created</a> <a href="xxx" tabindex = "1">Third link in list</a> ... <a href="xxx" tabindex = "1">Twentieth link in list</a>
参考リソース
参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
検証
手順
tabindex
が使われているかどうかを確認する。tabindex
が使われている場合、tabindex
属性により指定されたタブ順番がコンテンツの関係に従っていることを確認する。
期待される結果
- #2 の結果が真である。