適用 (対象)
リンクが含まれる全てのウェブコンテンツ技術
これは達成基準 2.4.4: リンクの目的 (コンテキスト内) (十分な達成方法) に関する達成方法である。
解説
この達成方法の目的は、リンク及びそのコンテキストからリンクの目的を特定することである。そのリンクを含んでいる文章によって、リンクテキストだけでは不明瞭なリンクにコンテキストが与えられることになる。その説明によって、利用者がそのリンクと、そのウェブページ内にある他のリンクとを区別できるようになり、そのリンク先へ移動するかどうかを判断しやすくなる。一般的に、リンクテキストとして単に目的地の URI を示すだけでは、リンク先の説明として不十分であることに注意すべきである。
このような説明が利用者にとって最も役立つのは、リンクを理解するのに必要な追加情報が、そのリンクよりも前に書かれている場合である。追加情報がリンクの後に書かれていると、ページを (先頭から最後へと) 順番に読むスクリーンリーダーの利用者には混乱や支障が生じることがある。
WAIC では G53 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2014 年 6 月版のアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: G53 では、「達成可能」と評価されている。WAIC はこの達成方法が検証した環境で広く動作すると判断している。
事例
例 1
ウェブページに「このページ上で広告を掲載する場合は、ここをクリック。」という文章がある。
リンクテキストの「ここをクリック」は、リンク先を理解するのに十分ではないが、必要な情報は同じ文の中でそのリンクの前にある。
例 2
「スモールヴィルタイムズのリポートによれば、教育委員会が 8 月 27 日にスタートする 2007 年スクールカレンダーを選んだとのことです。」という文章を含んでいるニュースのサマリーの中で、「リポート」が教育委員会の会議についてのスモールヴィルタイムズの記事へのリンクとなっている。
この事例は、達成基準を満たしてはいるが、このようにリンクの後にそのリンクを理解するために必要な情報を置くと、スクリーンリーダーでドキュメントを読んでいる人にとっては分かりにくいものである。
検証
手順
コンテンツの中で、この達成方法を用いているリンクそれぞれに対して:
- そのリンクが文の一部であることを確認する。
- そのリンクテキストと文を組み合わせると、リンクの目的が説明されていることを確認する。
期待される結果
- 上記全ての結果が真である。