【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集

WCAG 2.0 達成方法集

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H95: キャプションを提供するために、track 要素を使用する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

HTML5

これは、次の達成基準に関連する達成方法である:

解説

この達成方法の目的は、タイミングを指定したテキストのキャプショントラックを video 要素に指定するために HTML5 track 要素を用いることである。テキストのタイミングのとれたキャプショントラックは、音声が利用できない又は明確に聞こえない場合に適した、会話、効果音、関連する音楽の合図、及びその他の関連する音声情報の転写又は翻訳を含む。

track 要素の src 属性は URL であり、これはテキストトラックデータのアドレスである。

track 要素の kind 属性はタイミングを指定したテキストの情報の種類を指示している。キャプションテキストトラックはダイアログおよび他ビデオを理解するために重要な音声のテキストバージョンを提供している。字幕は発話コンテンツのみを含んでいる。もしほかの音声情報がビデオを理解するために重要なのであれば、字幕トラックは達成基準を満たすために十分ではない。

注記: 一部の領域では、オーディオトラックの表示可能なテキスト表示に「字幕」という用語が使われている。 制作者は、kind=captions ではなく、kind=subtitles として、オーディオトラックの言語でタイミングを指定したテキストのトラックをマークアップすることができ、関連するオーディオ情報を追加することある。 そのようなタイミングを指定したテキストトラックは達成基準 1.2.2 の要件を満たすつもりであったのに、キャプションを見つけようとする利用者を混乱させる可能性があるので、この状況で字幕を使用することは好事例ではない。

事例

事例 1: 一つの言語におけるキャプション

英語のキャプショントラックを持つ、英語ビデオのための video 要素。キャプションは WebVTT フォーマットで提供されている。

コード例:


			 <video poster="myvideo.png" controls>
				 <source src="myvideo.mp4" srclang="en" type="video/mp4">
				 <track src="myvideo_en.vtt" kind="captions" srclang="en" label="English">
			  </video>
            

事例 2: 複数の言語におけるキャプション

英語のキャプショントラックを持つ、英語ビデオのための video 要素。キャプションは WebVTT フォーマットで提供されている。

コード例:


			  <video poster="myvideo.png" controls>
				<source src="myvideo.mp4" srclang="en" type="video/mp4">
				<source src="myvideo.webm" srclang="fr" type="video/webm">
				<track src="myvideo_en.vtt" kind="captions" srclang="en" label="English">
				<track src="myvideo_fr.ttml" kind="captions" srclang="fr" label="French">
			  </video>            

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

手順

動画を再生するために用いられる各 video 要素において:

  1. 動画の言語で kind キャプションの track 要素を含むことを確認する。

期待される結果

この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。