【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
Adobe Flash Professional バージョン MX 以降
Adobe Flex
訳注: Flash Player は、2020 年末に提供を終了する計画が Adobe 社より発表されている (Adobe Blog、窓の杜)。
WAIC での Flash に関する翻訳のメンテナンスも積極的に行う予定がないことに留意されたい。
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
FLASH28 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。Flash テクノロジーノートも参照。
ASCII 文字、顔文字、リート語 (当て字) が使用されると、アクセシビリティ上の問題が発生することがある。その理由は、文字のグループの見た目によって意味を伝えているからである。
Flash では、このような文字のグループをムービークリップにラップし、アクセシブルな名前を提供することによってアクセシブルにすることが出来る。ムービークリップの forceSimple
プロパティに true を設定することも重要である。この設定により、実際の ASCII 文字が支援技術から隠される。
この事例には、当て字を使用した ASCII アートによる語が含まれている (テキストは「WCAG 2 rulez」を表している)。次の手順で、このテキストのアクセシビリティを確保する。
ムービークリップインスタンスに ASCII 文字を配置する。
テキストが配置されたムービークリップインスタンスを選択し、アクセシビリティパネルで次の変更を行う。
ASCII アートに対して、当て字を使用していない意味のあるテキストによる代替を追加する (「WCAG 2 RULEZ」など)。
「子オブジェクトをアクセス可能にする」チェックボックスをオフにし、ASCII 文字がスクリーンリーダーによって読み上げられないようにする。
上記の手順を次のスクリーンショットで示す。
この事例では、Flash Professional のオーサリングツールのアクセシビリティパネルの代わりに ActionScript を使用している。それ以外は事例 1 と同じである。
ムービークリップインスタンスに ASCII 文字を配置する。
ムービークリップインスタンスのインスタンス名 (myASCII など) を指定する。
ムービークリップにアクセシブルな名前を設定し、ムービークリップ内部のテキストをアクセス不可にするために forceSimple
プロパティを true に設定する。
コード例:
// 'myASCII' はムービーのメインのタイムライン上に置かれたムービークリップインスタンスである
myASCII.accessibilityProperties = new AccessibilityProperties();
myASCII.accessibilityProperties.name = "WCAG 2 Rulez";
myASCII.accessibilityProperties.forceSimple = true;
この実例は、ActionScript を使用して ASCII アートのテキストによる代替を提供するのサンプル (英語) で確認できる。また、ActionScript を使用して ASCII アートのテキストによる代替を提供するのソース (英語) をダウンロードすることもできる。
SWF ファイルを発行する。
オブジェクトの名前を表示できるツールを使用して Flash ムービーを開く。
グループ化された ASCII 文字、当て字、顔文字に、同じ情報がアクセシビリティの name プロパティによって提供されている。
また、場合によってはスクリーンリーダーを使用して Flash コンテンツの読み上げをテストする。このテストでは、タブ移動の可能な非テキストオブジェクトにタブ移動したときにそのオブジェクトの等価なテキストが読み上げられる。または、コンテンツを 1 行ずつ読み上げたときに代替テキストが読み上げられる。
3. または 4. を満たしている。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。