WCAG 2.0 実装方法集

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G76: 自動的に更新するのではなく、利用者がコンテンツの更新を要求するメカニズムを提供する

適用(対象)

自動更新をサポートする全てのウェブコンテンツ技術又はウェブコンテンツ技術の組み合わせ

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、ページの自動的な再読み込みによって状況が変化し、利用者が混乱したり位置が分からなくなったりすることを避けるために、コンテンツの更新やそのタイミングを利用者がコントロールできるようにすることである。自動更新によって何が起こるのかが明らかになっていないと、スクリーンリーダーの利用者が混乱してしまう恐れがある。ページ上で利用者の現在位置を示すスクリーンリーダーの「バーチャルカーソル」は、ページが再読み込みされるとページの最上部に移動してしまう。また、画面拡大ソフトウェアの利用者や読字障害のある利用者も、ページの自動的な再読み込みによって現在位置が分からなくなってしまう恐れがある。

コンテンツの中には、頻繁に新たなデータや情報に更新するものがある。また、開発者は、コンテンツがサーバに自分自身の新しいコピーを要求するコードを挿入し、自動更新を強いることがある。そのような更新やその頻度は、常に利用者のコントロール下にあるわけではない。コンテンツ制作者は、自動更新の仕組みを埋め込むのではなく、利用者が必要な場合にコンテンツを更新できるメカニズムを提供すべきである。

事例

事例 1

HTMLでは、利用者がコンテンツを更新するボタン又はリンクを、開発者が提供できる。例えば、次のコード例のように、ページ上で http://www.example.com/news.jsp にニュース項目があると示すことである。

コード例:

<a href="news.jsp">このページを更新する</a>

事例 2

Eメールのウェブインタフェース(ウェブメール)では、自動更新ではなく、新しいメールを確認するボタン又はリンクを、開発者が提供できる。

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

チェックポイント

  1. コンテンツを更新するメカニズムを見つける(もしそのようなメカニズムが存在しているならば)。

  2. メカニズムそれぞれについて、利用者が更新を要求できるようになっている。

  3. メカニズムによって自動更新が実行されうる。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。