WCAG 2.0 実装方法集

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G54: 映像ストリームに手話通訳を含める

適用(対象)

同期したメディア情報を提示する全てのウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、耳の聞こえない又は、テキストを速く読むことができない利用者が同期したメディア情報にアクセスできるようにすることである。

主に手話でコミュニケーションをする利用者にとって、キャプションで提示されている速度ではテキストを読んで理解するのが難しかったり、場合によっては不可能であったりする。そういった利用者に対しては、聴覚情報に手話を提供することが有効である。

キャプションと手話とを両立できる一般的な方法は、単純に映像ストリームに手話通訳の映像を含めることである。ただし、この方法には、映像全体を拡大する以外には容易に拡大できない低解像度の映像になってしまうという欠点がある。

注記 1:映像ストリームが小さすぎる場合は、手話通訳が見にくくなる。手話通訳を含む映像ストリームを制作する場合は、映像ストリームをアクセシビリティ・サポーテッドなウェブコンテンツ技術でフルスクリーンで再生するメカニズムがあることを確認する。そうでない場合は、映像の中の手話通訳の部分が、映像ストリームがフルスクリーンになった際のサイズまで調節可能にする。

注記 2:一般的に、手話は単に墨字を符号化したものではないため、コンテンツ制作者は複数種類あるうちのどの手話を用いるかを決めなければならない。通常は主な利用者が使用している手話を用いる。さまざまな利用者を想定する場合は、複数の手話を用いる。複数の手話のための推奨実装方法を参照のこと【訳注:まだ文書化されていない。】。

事例

事例 1:

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

チェックポイント

  1. 耳が聞こえて、使用されている手話に精通した人に映像を見せる。

  2. 手話通訳が画面上に表示されている。

  3. 会話と重要な音が、画面に映っている手話通訳によって伝達されている。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。