Adobe Flash Professional バージョン MX 以降
Adobe Flex
これは、次の達成基準に関連する実装方法である:
ユーザーエージェントによるサポートに関する全般的な情報は、Flashのユーザーエージェントによるサポートを参照のこと。
ASCII 文字、顔文字、リート語(当て字)が使用されると、アクセシビリティ上の問題が発生することがある。その理由は、文字のグループの見た目によって意味を伝えているからである。
Flash では、このような文字のグループをムービークリップにラップし、アクセシブルな名前を提供することによってアクセシビリティが確保される。ムービークリップの forceSimple プロパティに true を設定することも重要である。この設定により、実際の ASCII 文字は支援技術からアクセス不可になる。
この事例には、当て字を使用した ASCII アートによる語が含まれている(テキストは「WCAG 2 rulez」を表している)。次の手順で、このテキストのアクセシビリティを確保する。
ムービークリップインスタンスに ASCII 文字を配置する。
テキストが配置されたムービークリップインスタンスを選択し、アクセシビリティパネルで次の変更を行う。
ASCII アートに対して、当て字を使用していない意味のある代替テキストを追加する(「WCAG 2 RULEZ」など)。
「子オブジェクトをアクセス可能にする」チェックボックスをオフにし、ASCII 文字がスクリーンリーダーによって読み上げられないようにする。
上記の手順を次のスクリーンショットで示す。
この事例では、Flash Professional のオーサリングツールのアクセシビリティパネルの代わりに ActionScript を使用している。それ以外は事例 1 と同じである。
ムービークリップインスタンスに ASCII 文字を配置する。
ムービークリップインスタンスのインスタンス名(myASCII など)を指定する。
ムービークリップにアクセシブルな名前を設定し、ムービークリップ内部のテキストをアクセス不可にするために forceSimple プロパティを true に設定する。
コード例:
// 'myASCII' はムービーのメインのタイムライン上に置かれたムービークリップインスタンスである
myASCII.accessibilityProperties = new AccessibilityProperties();
myASCII.accessibilityProperties.name = "WCAG 2 Rulez";
myASCII.accessibilityProperties.forceSimple = true;
この実例は、「ActionScript を使用して ASCII アートの代替テキストを提供する」のサンプル(英語)で確認できる。また、「ActionScript を使用して ASCII アートの代替テキストを提供する」のソース(英語)をダウンロードすることもできる。
SWF ファイルを発行する。
オブジェクトの名前を表示できるツールを使用して Flash ムービーを開く。
グループ化された ASCII 文字、当て字、顔文字に、同じ情報がアクセシビリティの name プロパティによって提供されている。
また、場合によってはスクリーンリーダーを使用して Flash コンテンツの読み上げをテストする。このテストでは、タブ移動の可能な非テキストオブジェクトにタブ移動したときにそのオブジェクトの代替テキストが読み上げられる。または、コンテンツを 1 行ずつ読み上げたときに代替テキストが読み上げられる。
3. または 4. を満たしている。
注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。
日本語訳における注記:
この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。