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アクセシビリティセミナー2017 開催報告

2017年10月5日、CEATEC JAPAN 2017において、アクセシビリティセミナー2017を開催しました。

本セミナーでは、ウェブアクセシビリティについての2つのセッションを、当委員会の委員が企画・実施しました。

「わたしたち、こうして使っています ~障害当事者に聞く、使える・使いたいアプリ・サービス~」には119名(事前ご登録者数:231名)、「わたしたち、こうしてつくっています ~アクセシブルなサービス提供に向けた取り組み~」には92名(事前ご登録者数:190名)の方々にご参加いただきました。誠にありがとうございました。

わたしたち、こうして使っています ~障害当事者に聞く、使える・使いたいアプリ・サービス~

スピーカー
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG2 主査(Cocktailz)
    伊敷 政英 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員(freee(株))
    伊原 力也 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG2 委員(富士ゼロックス(株))
    山田 崇仁 氏

セッション開始直後の会場の様子

伊原氏が進行役となって、弱視の伊敷氏、全盲の山田氏それぞれについて、PCやスマートフォンをどのように活用しているか紹介しつつ、普段利用しているアプリやサービスを紹介。視覚障害当事者の立場から求められるアクセシビリティ要件を浮き彫りにしながら、多様な環境/利用法に対応することの重要性を明らかにしました。

わたしたち、こうしてつくっています ~アクセシブルなサービス提供に向けた取り組み~

スピーカー
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員(freee(株))
    伊原 力也 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員((株)KDDI ウェブコミュニケーションズ)
    神森 勉 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員(ChatWork(株))
    守谷 絵美 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員(日本電気(株))
    矢田 由紀 氏
  • 情報通信アクセス協議会 ウェブアクセシビリティ基盤委員会
    WG1 委員(富士ゼロックス(株))
    四方田 正夫 氏

要約筆記と講演中のスピーカーの皆さんの様子

製品やサービスを提供する側に所属するスピーカーの皆さんに対し、アクセシビリティの必要性に対する考え方や具体的な取り組みの内容、また社内での推進の仕方について、進行役の伊原氏が話を伺いました。

アンケート集計結果

アンケート回答数:109

  • 「わたしたち、こうして使っています ~障害当事者に聞く、使える・使いたいアプリ・サービス~」のみに参加された方からの回答数:30
  • 「わたしたち、こうしてつくっています ~アクセシブルなサービス提供に向けた取り組み~」のみに参加された方からの回答数:16
  • 双方に参加された方からの回答数:63

回答者個人を特定するおそれのある情報につきましては、割愛させていただきました。また、文意を変えない範囲で、漢字の使い方や句読点等、適宜編集のうえ掲載させていただきました。

参加者の属性

業種 回答数(%)
ウェブ 29(27%)
情報・通信 25(23%)
製造業 29(27%)
非製造業 2(2%)
サービス業 4(4%)
業界団体 1(1%)
公的機関 7(6%)
その他 8(7%)
無回答 4(4%)
職種 回答数(%)
広報・宣伝 8(7%)
企画・開発・研究 55(50%)
販売・営業 3(3%)
製造・生産・技術 7(6%)
総務・人事 1(1%)
経営 4(4%)
その他 13(12%)
無回答 18(17%)

わたしたち、こうして使っています ~障害当事者に聞く、使える・使いたいアプリ・サービス~

理解度

5段階評価で、5が「理解できた」、1は「難しかった」です。

理解度 5 4 3 2 1 無回答
回答数(%) 73(78%) 14(15%) 3(3%) 0(0%) 0(0%) 3(3%)

役立ち度

5段階評価で、5が「役に立った」、1は「役に立たなかった」です。

理解度 5 4 3 2 1 無回答
回答数(%) 45(48%) 32(34%) 10(11%) 0(0%) 0(0%) 6(6%)

参考になった内容

選択肢(複数選択可)回答数(%)
伊敷(弱視)の利活用シーン68(73%)
山田(全盲)の利活用シーン66(71%)
まとめ・配慮のポイント44(47%)
その他1(1%)

お寄せいただいたコメント(一部)

  • 普段使っているじゃらんやYahooメールを例にしてもらい、とても分かりやすかったです。弱視/全盲でもこんなに使い方が違うことに驚きました。アプリ開発時には、本日の講演で聞いた内容を活かしていきたいと思います。
  • もう少し時間が必要ですね。
  • アイコン画像がスクリーンリーダーで読めないということは驚きであった。
  • 普通に使っていると気がつかないことが実際に障害持ってる方から聞けて実感持てた。
  • キョクナビ、カシレボのご利用ありがとうございます。
  • 音声読み上げソフトの使い方が、非常に高度なスキルが必要に感じます。ここから共用品として展開するノウハウが少しでも紹介していただけるとよかったです。(個別対応には限界ありますね。ユーザー補助機能の充実をお願いするのもアリ?)
  • 読み上げながらPC操作するのは、なかなか時間がかかりそうで大変だと思う。読み上げシステムの声が、聞きやすいが、けたたましい。もう少し良い声は無いだろうか?ラジオアプリの放送曲名が読み上げられないなど既存のシステムは抜けが多いことがわかった。
  • デモが見れたことで、視野が広がったと思います。サービスを作る立場として、今後意識したいと思います。
  • 自分では想像(イメージできない)環境、実際の利用環境が知れて良かったです。使いやすいサービスと使いにくいサービスの比較が分かりやすかったです。ありがとうございました。
  • 普段何気なく自分が使っているサイトやアプリなど、使う人によっては適していない作り方がされていることが分かった。
  • 今回Web系に主眼を置いた内容ではありましたが大変参考になりました。テーマとして日常生活などにも広げていただき、IoT、AIとつなげられたらと思います。
  • ちょっとしたことで全然使いにくくなることが分かりました。
  • スクリーンリーダーを初めて見たので知ることができて良かった。
  • 実際の利用を拝見したのは初めてでしたので、非常に勉強になりました。また、お二方と司会の方、みなさま非常にわかりやすく平易な解説をしていただき、感謝いたします。
  • 具体例が見られて参考になりました。
  • 伊敷さん、山田さんのデモで、同じ「検索をする」という操作でも、アプリであったり使いづらさを感じられている点が異なるということがよく分かりました。「自分が使えるから良い」のではなく、よりよくしていくには当事者の声にもっと耳を傾ける必要があると感じました。
  • 特に使いやすい、使いにくいという2つの視点にまとめていただいて分かり易かったです。実際に操作を見れたことが一番分かり易かったです。
  • 実際の利用状況を知ることができて、とても勉強になりました。(色反転、拡大、読み上げソフト)
  • 読み上げ速度が速く、情報量が減らない工夫もされてると感じた。
  • 各シーンを具体的に説明していただき、分かり易かった。
  • 難しい対応が必要なわけではなく、1ヶ所改善すれば使いやすくなるなど「ちょっとしたこと」に対することが大切だと感じた。
  • 実際にサイトを利用する様子はとても参考になりました。
  • ロービジョンの方の見え方は様々だと思うが、初めて使っている様子を拝見して参考になった。
  • 少しの改善で使いやすくなるアプリが多いと思う。お互いが歩み寄ることでより使いやすくなる。
  • 自動車の運転体験(伊敷様)ご感想・困ったことがありましたら教えていただきたいです。体験された状況も教えていただきたいです。
  • 日頃Webアクセシビリティ対応をしていますが、実感が無かったと思っていたことが利活用シーンを見ることで実感できた。
  • 弱視・全盲の方が普段どんなサービスをどう使っているのか分かった。使いづらい点、使いやすい点、具体的に分かった。
  • ツールをいろいろと使用してインターネットを使っていることがわかった。
  • ドロップダウンメニューやカレンダーの使い方、勉強になりました。
  • 類似サービスのアプリでもアクセシビリティへの配慮によって使いやすさが全く異なるという実例を知ることができ、興味深かったです。
  • 実際に利用している方の姿はなかなか見られないので大変、勉強になりました。
  • 全く新しいアプリサービスではなく、今あるものを使いやすくするためのアプリ(アイデア)が重要視されていると感じました。
  • この様なお話を聞く機会を持たなかたので、少々驚きました。アクセシブルなWebが普及するとよいなと強く思いました。
  • ロービジョンの方の利用シーンについて、当事者の実際の利用方法を知ることができ、とても興味深かったです。
  • 山田さんの話、スクリーンリーダーの声とご本人の声が重なって聞きにくいことがあったのでプレゼンの工夫をしていただけるといい。

わたしたち、こうしてつくっています ~アクセシブルなサービス提供に向けた取り組み~

理解度

5段階評価で、5が「理解できた」、1は「難しかった」です。

理解度 5 4 3 2 1 無回答
回答数(%) 43(54%) 23(29%) 8(10%) 1(1%) 0(0%) 4(5%)

役立ち度

5段階評価で、5が「役に立った」、1は「役に立たなかった」です。

理解度 5 4 3 2 1 無回答
回答数(%) 24(30%) 25(32%) 19(24%) 2(3%) 1(1%) 8(10%)

参考になった内容

選択肢(複数選択可)回答数(%)
取り組みの必要性31(39%)
取り組みの内容43(54%)
取り組みの進め方37(47%)
まとめ8(10%)
その他2(3%)

お寄せいただいたコメント(一部)

  • 今までと全く違った概念で、情報が取れるようなアプリが必要と分かった。
  • 各社の取り組み事例が参考になりました。世界中の人々をターゲットにした取り組みがすごいです。
  • 会社の規模で進め方の違いがあるのがオモシロイ。
  • KWC神森氏の「発注側である程度ポジションのある人間が推進することが手っ取り早い」という話が非常に印象的でした。
  • 全社的に取り組んでいるのがわかる、良い企業の紹介ありがとうございました。
  • アクセシビリティが大事だということを伝えるために、社内の説明スライドを作り分けられていたり世界の情勢、法律の情報を織り交ぜたりと、とても工夫されていると感じました。
  • 各企業によるアプローチの違い、社風とかも合わせて聞いていると色々と理解ができました。弊社でできていないことに関してヒントを得られました。
  • 神森さんのアクセシビリティ非対応=ユーザーとのコミュニケーション拒否というコメントは印象に残りました。
  • アクセシビリティ対応は、ルールを守るためだけでなく、AIなどのイノベーションとの連携にも役立つ、という考えがとても新鮮だった。
  • アクセシビリティ推進部門の存在に感心。弊社にも部門or担当者を持ちたいと思った。
  • アクセシビリティに対し興味をひかせてくれる話だった。
  • まったく協力者がいない環境ではなさそうだったので、少々うらやましかった。有名どころが推進してくれると、理解のない代表者を説得しやすい。今のところ受託案件では取り入れるのが厳しいと考えている。
  • 実際の取り組みの内容とポイントが大変参考になりました。ありがとうございました。
  • 社内で推進していく立場なので、参考になりました。ありがとうございました。
  • 各社の取り組み事例が非常に参考になった。ぜひまた同じようなセミナーを開催お願いします。
  • 社内でどのように進めていくか具体的に分かった。
  • テーマとパネリストのコメント内容が異なっているのでは?こうしてつくっていますの話がほぼなかったのが残念(あったのかも知れないが)。
  • NECの取り組みをもっと聞きたい。
  • 視野が広がった。
  • 情報へのアクセシビリティ、広義なアクセシビリティが特に印象的でした。
  • アクセシビリティをただ基準を守るのみでなく、世の中に対するデバイドを解決する手法として定義されていたことが興味深く、特にKWC様のTwilioは気になりました。
  • もっと時間をかけて、ひとつのテーマに絞って話を聞きたかった。
  • ChatWorkは実例が出ていたので分かりやすかった。
  • アクセシビリティとして、画像認識面だけではなく、声など、全盲の方への対応についても話が聞けたことは、自身の知識向上につながり良かった。
  • 実際の企業内の取り組みを知れて、自分事にしやすかったです。
  • 社内での伝え方、理想と現実の両面からの必要性など、実践的で普遍的な内容でした。大変参考になりました。

セミナーをお知りになったきっかけ

選択肢(複数選択可)回答数(%)
WAICウェブサイト15(14%)
WAIC SNS(Twitter,Facebook)8(7%)
CEATECウェブサイト66(61%)
友人・知人から15(14%)
その他3(3%)

今後セミナーで取り上げてほしいテーマ・内容

選択肢(複数選択可)回答数(%)
Webアクセシビリティ全般44(40%)
事例紹介(一般企業)48(44%)
事例紹介(公的機関)30(28%)
国内外の動向50(46%)
技術的な解説32(29%)
その他7(6%)

ご意見など

  • 実際の使用者の声が聞ける良い機会だった。今、世の中で皆が使っているアプリを活用しているのは素晴らしいが、やはりもっとターゲットに特化したアプリも必要だと感じた。
  • 障害者への配慮が欠けているアプリ、ウェブサイトは多いと感じた(気づきを得た)。
  • 聴覚への取組みもお願いします。
  • 視覚障害の年齢構成はシニアが多くを占めると聞いたことがあります。機会ありましたら、シニアの視覚障害者に適した機能、アプリ、サービスを紹介いただけると嬉しいです。
  • 今の時代は少し勉強して、少しお金を出せば端末を手に入れられる。工夫をすれば障害者にベストなサービスを届けられる。すべてはオープン化のたまもの。僕はこれからそういうサービスを沢山作っていきたい。IoTで、障害者と病気の人のQoLを僕は上げていきたい。ソフト、ハード、端末、NW、サーバ、プロトコルの組み合わせで実現する!
  • ウェブアクセシビリティ基盤委員会、もっと言うと、ウェブアクセシビリティというものを今回のイベントで初めて知りました。セミナーを聴講し、興味が湧いてきました。今後、このような機会があればまた参加したいです。ご活躍を応援しております。
  • 視覚以外の障害を持った方のお話もうかがいたかったです。
  • 伊原様の司会、コーディネートが本当に上手で聞きやすかったです。私は電気通信事業者内でダイバーシティ推進を行なっている立場ですが、多くのヒントを得ました。
  • 入場させてもらう前にかなり待たされたのがいまいちでした……。
  • WebにアップされるPDF形式ファイルの扱いや利用対応について、現状をお聞きしたい。PDFのアクセシビリティは対応が立ち遅れていると思われ、先進するWebサイトとのギャップがあるのでは。
  • 職場の担当者と共有するため資料が欲しい。
  • 昨年よりも一歩進んだような内容で、とてもワクワクしました。
  • 定期的にセミナーを開催して下さい。
  • 非常に有益でした。ありがとうございました。
  • 今回は使う側、作る側の事例のみでしたが、委員会の目的、取組内容などの紹介もしていただきたかったです。
  • 要約筆記の紹介がひとこと必要では?何をやってるのかわからない人がいると思うので。
  • 当事者だから気づく「ユニバーサルデザインなサービス・ビジネス」などあれば聴きたい。
  • 勉強になりました。ありがとうございました。
  • 業務用アプリケーション開発の上流工程への組み込み方法の具体例を教えていただきたい。