前景色と背景色の様々なバリエーションを用意する必要性

Q「1.4.8 視覚的提示の達成基準」に「1. 利用者が,前景色と背景色とを選択できる。」とあります。例えば、サイト制作者があらかじめ前景色と背景色の組み合わせを決めたスタイルシートを複数用意して、利用者が好みのスタイルシートを選択できるようにしてある場合、「1. 利用者が,前景色と背景色とを選択できる。」 を満たしていることになるのでしょうか?
A

ご質問にあるスタイルシートの切り替えでは、個々の利用者が最適な色の組み合わせを選択できないため、要件を満たすことは難しいでしょう。利用者に色を選択させる場合、「G175: 背景色及び前景色のための複数色選択ツールをページ上で提供する」のように非常に細かい設定が必要になり、現実的ではありません。

なお、「利用者が,前景色と背景色とを選択できる」という要件は一般に「G156: テキストのブロックの前景及び背景を変更できる、一般に入手可能なユーザエージェントが備えるウェブコンテンツ技術を使用する」だけでも達成できます。一般的なブラウザはこの機能を備えているので、通常のウェブサイトは基本的にこの要件を最初から達成していることになります。

また、その他にも「C23: メインコンテンツのテキスト及び背景の色を指定せず、バナー、機能及びナビゲーションなどのような補助的なコンテンツのテキスト及び背景の色を CSS で指定する」や「C25: テキスト及び背景の色は指定せずに、ウェブページの各領域の範囲を明確にするためのボーダーやレイアウトを CSS で指定する」など達成方法はありますので必要に応じて参照ください。

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