
G57およびC27は「達成方法」であり、「1.3.2 意味のある順序の達成基準」を達成する方法の一例にすぎません。いずれかを採用すれば達成基準は満たせますし、場合によっては、これら以外の方法で達成基準を満たすことができる場合もあります。そのうえで、1.3.2を満たすかどうかを判断するにあたっては、「意味のある順序」の通りであるかどうかが問題になります。
送信ボタンより後ろにコントロールを置いた場合、スクリーンリーダーの利用者に気付かれない場合があります。そのコントロールが重要なものであり、晴眼の利用者には普通に利用される存在であれば、コントロールを操作した後に送信ボタンを押す、という流れが「意味のある順番」であると考えられますので、達成基準を満たさない可能性があります。
ただし、使用が必須ではないコントロールというものもあります。ほとんどのユーザーが使用しないことが想定されるような場合、その存在を意識しなくて良いよう、あえて送信ボタンより後ろに配置する考え方もあり得ます。その場合、ただちに達成基準を満たしていないとは言えません。利用者がコントロールを意識しないことを意図している場合、ボタンの後ろにコントロールを配することが「意味のある順番」となり得るからです。