コラム『「JIS X 8341-3」改正原案に対する意見受付公告について』を掲載
JIS X 8341-3の改正原案について、9月24日付にて意見受付が開始されました。
JIS X 8341-3の正式名称は、「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」で、Webコンテンツのアクセシビリティに関するJIS規格です。
この規格は、2004年6月に初めて公示され、2008年12月にW3C勧告となった「Web Content Accessibility Guidelines(WCAG) 2.0」を包含する形で、2010年8月に一度改正されています。
JIS規格には、五年ごとに内容を見直すというルールがあります。それに沿って、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)では、昨年度JIS X 8341-3 改正原案作成委員会ならびに分科会を設置して、改正原案の作成を行いました。このたびの意見受付公告は、その改正原案を対象としたものです。
今回の改正原案は、2012年10月にW3C勧告「WCAG 2.0」が、そのまま国際規格の「ISO/IEC40500:2012」として承認されたことをふまえ、その「ISO/IEC40500:2012」と内容を一致させることを主眼としています。「JIS X 8341-3」を「ISO/IEC40500:2012」と一致させるということは、「WCAG 2.0」と同じ内容にすることを意味しており、それが今回の改正原案の趣旨です。
現行の「JIS X 8341-3:2010」には、「WCAG 2.0」にはない独自の要求事項も含まれています。改正原案では、それらを「附属書(参考)」という位置付けにして、引き続き推奨していくこととしています。
改正原案は、日本工業標準調査会(JISC)のウェブサイトにて公開されており、2015年11月22日まで意見提出の機会が設けられています。また、原文となるW3C勧告「WCAG 2.0」は、W3CのWebサイトで公開されています(英語)。
この機会に、改正原案をご確認いただき、もし何かお気づきの点等ございましたら、ご意見を日本工業標準調査会(JISC)のWebサイトからご提出いただけたらと思います。
なお、日本工業標準調査会(JISC)のWebサイトでの意見登録の入力画面は、閲覧環境が限定されているほか、入力にも制限時間が設けられるなどしています。この点については、より多くの方々がご意見を提出していただけるように、改善および代替手段の提供を強く要望してまいります。