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7.2.2.1 調整可能な制限時間に関する達成基準

ウェブコンテンツのアクセシビリティ達成等級
A

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この実装チェックリストは主にHTML 4.01、CSS2を使用することを前提とした例であり、実際に使用する技術やその使用方法に合わせて、変更して使用することが望まれる。なお、JIS X 8341-3:2010 の細分箇条8.2の表4の例では、すべての達成基準を一つの表として表現しているが、この例では達成基準ごとの表を採用している。統合して一つの表にしてもよいし、そのままの形式でもよい。

また、この例では実際に使用しない可能性のある技術も網羅的に記載しているため、「適用」という欄が設けてある。使用しない実装技術かどうかをこの欄で区別してもよいし、適用欄を使用せず、その実装技術を表から削除してもよい。また、「状況-番号-項目」「関連する実装テクニック」「検証方法」の欄は、この実装チェックリストを理解しやすくするために付け加えたものである。検証方法の欄に実装テクニックの番号だけが書いてある場合には、その実装テクニックの検証(Tests)手順(Procedure)を利用することを示している。



7.2.2.1の実装チェックリスト例
項番 実装方法 適合 適用 試験方法 注記 状況-番号-項目 関連する実装テクニック 検証方法
状況 A: セッションの制限時間がある場合:
1 次のいずれかを適用する
  • 複数の画面で構成されるフォームの最初のページに、利用者がセッションの制限時間を延長又は解除できるチェックボックスを提供する
  • 利用者が制限時間を解除できる手段を提供する
        A-1,2 G133
G198
セッションの制限時間があるかどうかを確認し、時間制限がある場合、G133G198で示された所定の手段のどれかが提供されていることを確認する。
状況 B: 制限時間がページ上のスクリプトで制御されている場合:      
1 次のいずれかを適用する
  • 利用者が制限時間を解除できる手段を提供する
  • 利用者が初期設定の制限時間を10倍に設定できる手段を提供する
  • 制限時間が切れようとしていることを利用者に警告するスクリプトを提供して利用者が初期設定の制限時間を延長できるようにする
        B-1,2,3 G198
G180
SCR16
SCR1
制限時間がページ上のスクリプトで制御されているかどうかを確認し、制御されている場合、達成基準で示された所定の手段のどれかが提供されていることを確認する。
状況 C: コンテンツを読むのに制限時間がある場合:      
1 スクロールを停止したり、時間制限を解除したりできるようにする         C-1,2,3,4 G4
G198
SCR33
SCR36
コンテンツの自動スクロール、時間的変化がある場合、達成基準で示された所定の手段のどれかが提供されていることを確認する。
状況に関らず、以下のいずれかを満たす場合は例外とする      
1 リアルタイムのイベント(例えば、オークション)において制限時間が必須の要素で、その制限時間に代わる手段が存在しない         達成基準の例外事項   リアルタイムのイベント(例えば、オークション)において制限時間が必須の要素で、その制限時間に代わる手段が存在しないことを確認する。
2 制限時間は必要不可欠である         達成基準の例外事項   制限時間が必要不可欠なもので、制限時間を延長することがコンテンツの動作を無効にすることを確認する。
3 制限時間は20時間より長い         達成基準の例外事項   制限時間が20時間よりも長いことを確認する。

修正履歴

2012年11月1日
例外 項番1: 「達成基準の例外事項」の記載位置を[関連する実装テクニック]欄から[状況-番号-項目]欄に移動。
例外 項番2: 「達成基準の例外事項」の記載位置を[関連する実装テクニック]欄から[状況-番号-項目]欄に移動。
例外 項番3: 「達成基準の例外事項」の記載位置を[関連する実装テクニック]欄から[状況-番号-項目]欄に移動。


作成者:ウェブアクセシビリティ基盤委員会

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