全ての機能に対してキーボード制御を確保する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.1 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.1 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

インタラクティブな操作をサポートするウェブコンテンツ技術すべて

これは達成基準 2.1.1: キーボード (十分な達成方法) に関する達成方法である。

解説

この達成方法の目的は、ウェブページのすべての機能をキーボードで操作可能にすることである。ウェブコンテンツのすべての機能がキーボード又はキーボードインタフェースによって操作可能であれば、全盲の利用者や代替キーボード、音声入力ソフトウェアやオンスクリーンキーボードのようなキーボードエミュレータとよばれる入力デバイスを使用しなければならない利用者が操作できることになる。

たとえ使用している計算装置がハードウェアキーボードを含んでいなくても、キーボードインタフェースは、利用者がプログラムにキーストローク入力を提供することを可能にする。例えば、多くのモバイルデバイスはオペレーティングシステムにキーボードインタフェースか、又は外部接続のワイヤレスキーボードに接続する選択肢を持っている。アプリケーションは、外部接続のキーボードまたは他の模擬的にキーボードアウトプットができるサービスからキーボードインプットを得るインタフェースを使える。例えば、スイッチデバイス、手書き解釈プログラムまたは書き起こしアプリケーションなどがある。

この達成方法を用いるには、まずそのウェブページでどのような機能が利用者に提供されているのかを確認する必要がある。その際には、マウスやキーボードを使って使用する機能を特定することが重要である。そういった機能の例としては、リンク、メニュー、ボタン、チェックボックス、ラジオボタン、フォームフィールドのような操作系のものや、ドラッグ&ドロップ、テキスト選択、領域のサイズ変更、コンテキストメニューの表示のような機能的なものが挙げられる。他にも、ショッピングカートでのアイテムの追加や削除、販売担当者とのチャットの起動などのように、タスクをベースにした機能が例として挙げられる。

ウェブコンテンツが提供している機能を確認したら、コンテンツ制作者はそれぞれの機能がキーボードだけでも操作することが可能かどうかを検証する。

注記

同じ機能を使用できる手段がウェブページ上で複数提供されている場合には、必ずしもそれぞれのコントロールをキーボードだけで操作可能にする必要はない。その場合、コンテンツ制作者には、利用者がキーボードで操作可能な手段を見つけやすくすることが推奨される。

事例

検証

手順

  1. ウェブコンテンツの全ての機能を特定する。
  2. キーボードのみ、又はキーボードインタフェースのみで全ての機能にアクセスが可能であることを確認する。

期待される結果

  • #2 の結果が真である。