利用者の要求に応じてのみ、音声を再生する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.1 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.1 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

音を再生できるウェブコンテンツ技術すべて

これは達成基準 1.4.2: 音声の制御 (十分な達成方法) に関する達成方法である。

解説

この達成方法の目的は、ウェブコンテンツにおける音声の使用を利用者が制御できるようにすることである。スクリーンリーダーを使う利用者にとっては、ウェブコンテンツから音声が再生されていると、スクリーンリーダーの音声を聞き取る上で非常に気が散ったり聞き取るのが困難になるかもしれない。利用者の要求によってのみ音声を再生する方法を提供することで、利用者はスクリーンリーダーからの出力と干渉せずに音声を聴くために必要な制御を行えるようになる。

事例

事例 1

あるコククジラ保護団体のウェブページでは、コククジラの鳴き声と水しぶきの音が背景として繰り返し流れるようになっている。その音声は自動的には開始されない。その代わり、ウェブコンテンツには先頭付近に、利用者が手動で再生を開始できるボタンが置かれている。ボタンには「音声を再生」と書かれており、このボタンを押すことで音声が聞こえてくる。再生が始まると利用者には「音声を停止する」という選択肢が提供される。

事例 2

コククジラの音が含まれる音声ファイルへのリンクが提供されている。リンクテキストには「コククジラの鳴き声を聴く (MP3)」と書かれている。

検証

手順

  1. 3 秒以上の音声を再生することが既知のウェブページを読み込む。
  2. 音声が自動的に再生されないことを確認する。
  3. 利用者が手動で音声の再生を開始する方法があることを確認する。

期待される結果

  • 3. の結果が真である。