WCAG 2.0 実装方法集

メインコンテンツへスキップ

-

G134: ウェブページをバリデートする

適用(対象)

全てのマークアップ言語及びその他の多くのウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、正式な仕様に則ってバリデートされていないコードにしばしば起因するウェブページの曖昧さをなくすことである。ウェブコンテンツ技術及びそのバージョンを特定するために、それぞれのウェブコンテンツ技術に備えられているメカニズムを用いて、そのウェブコンテンツ技術の正式な仕様に照らし合わせてウェブページをバリデートする。対象となるウェブコンテンツ技術にバリデータがある場合、コンテンツ制作者/開発者はそれを使うことができる。

通常は、バリデーションによって曖昧さ(及びその他の問題点)を排除することが可能である。これは、バリデーションに不可欠なステップの一つが、ウェブコンテンツ技術のマークアップ(マークアップ言語)又はコード(他のウェブコンテンツ技術)が適正に使用されているかどうかをチェックすることだからである。バリデーションは、必ずしも仕様への完全な準拠をチェックするものではないが、コンテンツを仕様に照らし合わせて自動チェックするには最適な手段である。

事例

事例 1: HTMLのバリデーション

HTMLページに文書型宣言(!DOCTYPE として記述されることが多い)があり、その文書型宣言で指定されたHTMLのバージョンに対して妥当(Valid)である。コンテンツ制作者/開発者は、オフライン又はオンラインのバリデータ(下記「参考リソース」を参照)を使用して、このHTMLページの妥当性をチェックできる。

事例 2: XMLのバリデーション

XHTML、SVG、SMIL及びその他のXMLをベースしたドキュメントが、文書型定義(DTD)又はその他のタイプのXMLスキーマを参照している。コンテンツ制作者/開発者は、オンライン又はオフラインのバリデータ(エディタに内蔵されている検証ツールを含む)を使用して、このXMLドキュメントの妥当性をチェックできる。

事例 3: Antのバッチによるバリデーション

XMLファイルのバリデーションをバッチで行う際には Apache Antの xmlvalidate タスクを使用することができる。次のApache Antターゲットは、(Antのビルドファイルに相対する)ディレクトリ dev\\Web 内にある拡張子 .xml のファイルをバリデートするシンプルな例である。

コード例:


   <target name="validate-xml"> 
   <xmlvalidate lenient="no"> 
   <fileset dir="dev/web" includes="*.xml" /> 
   </xmlvalidate> 
   </target>
		

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

HTML及びXHTMLのバリデーション

XMLのバリデーション

多くのプログラミング用のエディタ、XMLエディタ及び統合開発環境(IDE)は、XMLファイルをバリデートすることができる。フリー及び/又はオープンソースのツールには、次のようなものがある。

CSSのバリデーション

(今のところ、なし。)

検証

チェックポイント

HTML、SGMLベース及びXMLベースのウェブコンテンツ技術に対して:

  1. それぞれのページ又はドキュメントをバリデーションを行うパーサーで読み込む。

  2. バリデーションエラーがない。

CSSに対して:

  1. 外部又は内部スタイルシートをCSSバリデータにかける。

  2. バリデーションエラーがない。

その他のウェブコンテンツ技術に対して:

用いているウェブコンテンツ技術に対してバリデーションの手順が定められていれば、それに従う。

判定基準

HTML、SGMLベース、及びXMLベースのウェブコンテンツ技術に対して:

2. を満たしている。

CSSに対して:

2. を満たしている。

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。