規程
第1章 組織の概要
第1条 名称
本委員会は情報通信アクセス協議会に属する委員会で、「ウェブアクセシビリティ基盤委員会(英語表記:Web Accessibility Infrastructure Committee、略称:WAIC)」という。
第2条 目的
本委員会は、ウェブアクセシビリティならびにJIS X 8341-3「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」(以下、JIS X 8341-3)の理解と実践を促進するために、必要な情報等の基盤を整備して提供することを目的とする。
第3条 業務
本委員会は、前条の目的を達成するため以下の業務を行う。
- ウェブアクセシビリティならびにJIS X 8341-3の正しい理解と普及、啓発に必要な活動、海外の動向調査等。
- JIS X 8341-3の実装に必要な資料の作成・公開、JIS X 8341-3実装の際に生じる諸問題の解決。
- JIS X 8341-3を用いた試験を実施する際に必要な資料の作成・公開、試験の際に生じる諸問題の解決。
- JIS X 8341-3に関連する資料の翻訳。
- その他、委員会が必要と認める事項。
第4条 組織構成
本委員会は、以下により構成される。
- 評議会
- 幹事会
- 以下の作業部会を常設し、各分野の具体的検討を行う。
- 作業部会1(理解と普及):第3条(1)に関する業務を行う。
- 作業部会2(実装):第3条(2)に関する業務を行う。
- 作業部会3(試験):第3条(3)に関する業務を行う。
- 作業部会4(翻訳):第3条(4)に関する業務を行う。
- 幹事会の提案に基づき、臨時の作業部会を設置する場合がある。
第2章 会議体
第5条 総会の開催
原則として、年一回の総会を開催する。なお、委員長の招集があった際または1/2以上の会員組織が求めた際には追加開催も可能とする。
- 総会には、第9条で定める会員組織に属する作業部会委員及び第17条で定める招聘専門家が出席する。
- 議長は、委員長が務める。
- 主な議事内容は以下の通りとする。
- 各作業部会の活動内容の報告
- 各作業部会の活動計画の承認
- 決算(案)、予算(案)の承認
- 役職者の選任
- 本規程の変更
- その他本委員会運営に必要な事項の検討等
- 会議体は、不参加者の委任を含む会員組織の1/2以上の参加をもって成立するものとする。なお、不参加者の委任は、委任の意思表示をもって成立するものとする。
- 議決は、不参加者の委任を含む会員組織の過半数の賛成によって成立するものとする。第17条で定める招聘専門家は、議決に参加することはできない。なお、賛否同数の場合、議長が決する。
- 第23条で定める作業協力者、第27条で定める関係者は総会を傍聴することができる。
- その他の者は、第28条で定める手続きを経てオブザーバとして総会を傍聴することができる。
第6条 評議会の開催
評議会は、本委員会の活動内容について、第21条で定める評議員と共有し、意見交換を行うための会議体として開催する。
- 評議会には、評議員が出席する。
- 主な議事内容は以下の通りとする。
- 各作業部会の前年度活動内容の報告
- 各作業部会の当該年度活動計画の共有
- その他本委員会運営に必要な事項の意見交換
- 開催時期は原則として年1回四月とするが、委員長の招集があった際または1/2以上の評議員が求めた際には追加開催も可能とする。
- 第13条で定める作業部会委員、第23条で定める作業協力者、第27条で定める関係者は傍聴することができる。
- その他の者は、第28条で定める手続きを経てオブザーバとして傍聴することができる。
第7条 幹事会の開催
幹事会は、各作業部会の情報共有及び連携等を目的とした会議体として開催する。
- 委員長、副委員長、各作業部会の主査及び副査を本委員会の幹事とし、幹事会に出席する。
- 主な議事内容は以下の通りとする。
- 各作業部会の活動内容の共有
- 各作業部会の活動計画の確認
- 総会の議案作成
- 各作業部会間の連携
- 作業部会の新設、廃止等の検討
- その他本委員会運営に必要な事項の検討
- 開催時期は原則として六月、九月、十二月、三月の年4回とするが、委員長の招集があった際または1/2以上の幹事が求めた際には追加開催も可能とする。
- 会議体は、不参加者の委任を含む幹事2/3以上の参加をもって成立するものとする。
- 議決は、不参加の幹事を含む幹事の過半数の賛成によって成立するものとする。なお、賛否同数の場合、委員長が決する。
第8条 各作業部会の開催
作業部会は、各作業部会の業務を遂行するための議論の場として開催する。
- 作業部会には、作業部会委員が出席するものとする。
- 主な議事内容は、各作業部会の活動内容による。
- 開催は、必要に応じて主査が招集するものとする。
- 議決は、作業部会委員の過半数(不参加者の委任を含む)の賛成によって成立するものとする。なお、賛否同数の場合、主査が決する。
- 第23条で定める作業協力者は、作業部会に参加し、発言や作業を行うことができる。議決に参加することはできない。
- その他の者は、第28条で定める手続きを経てオブザーバとして傍聴することができる。
第3章 入会及び退会
第9条 会員組織
企業、団体等が本委員会に入会する場合は、評議員を除き、第10条で定める入会手続きを経て会員組織になり、作業部会委員として参加する必要がある。会員組織には、以下の権利が与えられる。なお、個人の場合も会員組織とみなす。
- 作業部会への参加
- 作業部会では、発言、作業、議決への参加ができる。
- 作業部会の主査または副査に就くことができる。
- 一つの会員組織からは、各作業部会に1人ずつ参加させることができる。同一の作業部会に複数名を参加させたい場合は、1名を作業部会委員、その他の者は第31条で定める作業協力者として参加させることができる。
- 総会への参加
- 会員組織に属する作業部会委員を総会に参加させることができる。
- 総会では、発言、議決への参加ができる。
- ただし、議決には一つの会員組織から代表者1人のみが参加できるものとする。
第10条 入会
本委員会への入会手続きについては、以下の通りに定める。
- 第14条で定める手続きを経て作業部会委員として参加する予定の者を定めた後、所定の入会申込書を事務局に提出する。
- 加えて、第11条で定める年会費を納入することにより、会員組織になることができる。
第11条 年会費
会員組織は、本委員会の運営に要する経費を負担するため、年会費を納入しなければならない。年会費については以下のとおりに定める。
- 年会費は、年額で税込3万円とし、有効期間は当該年度の最終日までとする。
- 年度途中で新たに会員となる場合、その時期に関係なく全額を納入するものとする。
- 本委員会の事業年度及び会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとする。
第12条 退会
退会については、以下の通りに定める。
- 退会を希望する場合は、委員長に申し出る。
- 年度途中で退会する場合、納付済みの年会費の返却はしないものとする。
- 当該年度中に年会費を納入しなかった場合、および年度末の時点で作業部会委員が存在しない場合には、翌年度は自動的に退会扱いとする。
第4章 委員
第13条 作業部会委員
各作業部会には、以下のいずれかの資格を満たした者が作業部会委員として参加できる。
- 第9条で定める会員組織に属する者であること
- 第17条で定める招聘専門家であること
第14条 作業部会委員の追加及び交代
各作業部会委員は、随時以下のように新規参加または交代できるものとする。
- 参加を希望する組織または個人が、当該作業部会の主査に作業部会への新規参加を申請する。
- 作業部会主査が委員の追加を希望する際には、主査が本人の意思確認を行う。
- 委員退任に伴う委員交代の場合には、同組織が後任候補者を推薦できるものとする。
- 新規参加候補者は、活動内容に貢献できると認められた場合、当該作業部会主査が候補者を推薦して、当該作業部会委員による承認を得る。
第15条 作業部会委員の任期
作業部会委員の任期は、原則として当該年度末までとし、次年度も自動継続するが、継続前に主査及び事務局から各委員に意思確認を行う。
第16条 作業部会委員の退任
作業部会委員の退任は、以下のいずれかによるものとする。
- 本人から主査に退任を申し出て、主査が幹事会に報告した上で、原則として退任を認める。
- 活動内容への貢献が見込めないなどの理由で、作業部会主査が委員を退任させたい場合は、幹事会で協議し、原則として本人の合意を得た上で作業部会委員を退任させる。
第17条 招聘専門家
各作業部会主査は、会員組織に属していない者であっても、作業部会の活動内容に著しく貢献できると認められた場合、次の条件で作業部会委員として招聘することができる。これを「招聘専門家」と称する。
- 作業部会への委員としての参加
- 作業部会では、発言、作業、議決への参加ができる。
- 作業部会の主査または副査に就くことができる。
- 総会への参加
- 総会では、出席、発言はできるが、議決には参加できない。
第18条 招聘専門家の追加
招聘専門家として作業部会委員に招聘する場合、次の承認手続きを経るものとする。
- 作業部会主査は、幹事会と協議の上、候補者の推薦を行う。
- 幹事会による承認を得る。
- 当該作業部会において、第13条で定める作業部会委員に対して、招聘専門家の追加を予定している旨を告知し、異議がないことを確認する。異議があった場合には、幹事会において異議の内容をふまえて再協議を行い、最終決定を行う。
第19条 招聘専門家の任期
招聘専門家としての作業部会委員の任期は、原則として当該年度末までとし、次年度も自動継続するが、継続前に主査及び事務局から本人に意思確認を行う。
第20条 招聘専門家の退任
招聘専門家としての作業部会委員の退任は、以下のいずれかによるものとする。
- 本人から主査に退任を申し出て、主査が幹事会に報告した上で、原則として退任を認める。
- 作業部会主査の意向で委員を退任させたい場合は、幹事会で協議し、原則として本人の合意を得た上で作業部会委員を退任させることができる。
第5章 その他の参加形態
第21条 評議員
評議会は、以下の評議員により構成される。
- 委員長
- 副委員長
- 各作業部会の主査及び副査
- 情報通信アクセス協議会利用者部会の代表者
- 有識者
- 第27条で定める関係者
- その他、委員会が必要と認める者
第22条 評議員の追加及び交代
評議員は、随時以下のように新規参加または交代できるものとする。
- 新規参加の場合には、委員長及び副委員長が推薦する。自薦の場合は、委員長及び副委員長による推薦を必要とする。
- 評議員退任に伴う評議員交代の場合には、同組織が後任候補者を推薦することができる。
第23条 作業協力者
各作業部会主査は、作業部会の活動内容に貢献できると認められた場合、作業部会委員以外にも次の条件で作業協力者としての参加を認めることができる。
- 作業部会への作業協力者としての参加
- 作業部会では、発言、作業はできるが、議決には参加できない。
- 作業部会の主査または副査に就くことはできない。
- 総会への出席
- 総会を傍聴することはできるが、発言、議決への参加はできない。
第24条 作業協力者の追加
作業協力者として作業部会に参加する場合は、作業部会主査による承認を必要とする。
第25条 作業協力者の任期
作業協力者としての任期は、原則として当該年度末までとし、次年度も自動継続するが、継続前に主査及び事務局から本人に意思確認を行う。
第26条 作業協力者の退任
作業協力者の退任は、以下のいずれかによるものとする。
- 本人から主査に退任を申し出て、主査が幹事会に報告した上で、原則として退任を認める。
- 活動内容への貢献が見込めないなどの理由で、作業部会主査が作業協力者を退任させたい場合は、幹事会で協議し、原則として本人の合意を得た上で作業協力者を退任させることができる。
第27条 関係者
評議会及び作業部会1には、関係省庁(経済産業省、総務省)等の代表者が参加する。
- 作業部会では、発言はできるが、作業、議決には参加できない。
- 総会では、傍聴、発言はできるが、議決には参加できない。
第28条 オブザーバ
総会、各作業部会及び評議会には、以下のように当該委員以外のオブザーバ参加を認める。
- 総会及び評議会へのオブザーバ参加は、事前に委員長に申し出て了解を得る。
- 各作業部会へのオブザーバ参加は、事前に当該作業部会主査に申し出て了解を得る。
- 適任者がいる場合には、委員長が総会及び評議会へのオブザーバ参加、各作業部会主査が作業部会へのオブザーバ参加をそれぞれ本人に依頼することもできるものとする。
- 総会及び評議会のオブザーバは、発言、議決への参加はできない。
- 作業部会のオブザーバは、発言はできるが、作業、議決には参加できない。
第29条 賛助会員
本委員会の活動を支援したい企業、団体、個人等は、協賛金を納入することによって賛助会員になることができる。
- 協賛金として、年度ごとに一口1万円(税込)を納入する。
- 年度途中での申込の場合も、一口1万円(税込)の協賛金とする。
- 年度途中の退会を希望する場合、納付済みの協賛金は返却しない。
- 総会、評議会、作業部会への出席を希望する場合は、第28条で定める手続きを経てオブザーバとして傍聴することができる。
第6章 役職者
第30条 役職者
本委員会には、以下の役職者を置く。
- 委員長 1名
- 副委員長 1名
- 監事 1名
第31条 役職者の職務
役職者の職務は、次の通りとする。
- 委員長は、本委員会を代表する。
- 副委員長は、委員長を補佐し、委員長が不在の際には、委員長代行としてその職務を代行する。
- 監事は、年度ごとに収支報告を監査する。
第32条 役職者の選任
役職者は、本委員会の総会にて会員組織の作業部会委員による互選によって選任する。
第33条 役職者の任期
役職者の任期は、原則として二年とし、再任を妨げない。なお、役職者が任期途中で退任した場合、後任の任期は前任者の残任期間とする。
第34条 役職者の退任
役職者の退任について、以下のように定める。
- 本人から退任を申し出る場合は、委員長は副委員長に、副委員長及び監事は委員長に対して行う。
- 会員組織から不信任の申し出があった際には速やかに臨時総会を招集し、信任か不信任を問い、会員組織の2/3以上の不信任によって退任するものとする。
- 委員長が退任する際には、副委員長が委員長代行となり、第32条に則って、一か月以内を目処に新委員長を選任する。
- 副委員長が退任する際には、第32条に則って、一か月以内を目処に後任を選任する。
- 監事が退任する際には、副委員長が監事代行となり、第32条に則って、一か月以内を目処に後任を選任する。
第7章 作業部会主査及び副査
第35条 主査及び副査
各作業部会には、以下のように主査及び副査を置く。
- 主査 1名
- 副査 1名
- 主査が一定期間その職務を果たせない場合には、その間副査を主査代行とし、さらに副査を1名追加する。
第36条 主査及び副査の職務
主査及び副査の職務は次の通りとする。
- 主査は、作業部会を代表する。
- 副査は、主査を補佐し、主査が不在の際には、主査代行としてその職務を代行する。
第37条 主査及び副査の選任
主査及び副査は以下のように選任する。
- 主査は、当該作業部会の委員の互選により選任する。
- 副査は、当該作業部会の委員の互選により選任する。
- 主査、副査ともに、自薦・委員長または副委員長による推薦を含む他薦を問わない。
第38条 主査及び副査の任期
主査及び副査の任期については、原則二年とし、再任を妨げない。なお、主査又は副査が任期途中で退任した場合、後任の任期は前任者の残任期間とする。
第39条 主査及び副査の退任
主査及び副査の退任について、以下のように定める。- 本人から退任を申し出る場合は、主査は委員長に、副査は主査に対して行う。
- 当該作業部会委員の2/3以上によって不信任とされる。
- 主査が退任する際には、副査が主査代行となり、第37条(1)に則って、一か月以内を目処に新主査を選任する。
- 副査が退任する際には、第37条(2)に則って、一か月以内を目処に新副査を選任する。
- 主査及び副査が同時に退任する場合は、委員長が主査を代行し、第37条(1)及び(2)に則って、一か月以内を目処に新主査及び新副査を選任する。
第8章 その他
第40条 規程の変更
本規程の変更については、総会での議決を経た変更案を情報通信アクセス協議会に報告し、その承認を得るものとする。
第41条 予算(案)、決算(案)の承認
本委員会の予算、決算については、総会での議決を経た予算(案)、決算(案)を情報通信アクセス協議会に報告し、その承認を得るものとする。
第42条 細則
本委員会の運営に必要な事項については、本規程とは別に細則を設けることができる。細則について、以下のように定める。
- 細則の制定および廃止は、会員組織の過半数の賛成を経て行うものとする。
- 細則の変更は、各細則で定める手順に則って行うほか、会員組織の過半数の賛成を経て行うことができる。
- 細則が本規程に矛盾・抵触する場合には、本規程が細則に優先して適用されるものとする。
第43条 その他
この規程に定めるものの他、委員会の運営に必要な事項は、総会又は臨時総会において定める。総会の開催が困難な場合には、会員組織の過半数の賛成によって定めることができる。
附則
この規程は、平成29年7月24日から施行する。
附則2
この規程は、令和3年7月1日から施行する。(幹事会の議決に関する記載追加、規程の変更及び予算案、決算案の承認について総会の議決を経る旨を追加、細則に関する条文追加、その他について総会の開催が困難な場合についての記載追加)
附則3
この規程は、令和5年7月1日から施行する。(新規作業部会委員候補者に関して、一定期間オブザーバとして参加していなくても、活動内容に貢献できると認められた場合に候補者として推薦できるように記載を変更)