適用 (対象)
frame 要素又は iframe 要素を用いている HTML 及び XHTML ドキュメント
これは、次の達成基準に関する達成方法である:
解説
この達成方法の目的は、フレームの内容を説明するための、frame
要素又は iframe
要素での title
属性の使用方法を示すことである。title 属性はフレームのラベルを提供するものなので、利用者はどのフレームの中に入ってその詳細を見て回るかどうかを判断できる。title
属性は、フレームセットの中の個々のページ (frame
要素) やインラインフレーム (iframe
要素) のラベルを付けるものではない。
title
属性はフレームにラベルを付けるものであって、文書にラベルを付ける title
要素とは異なることに注意しよう。title
属性は利用者が複数のフレームの間を移動しやすくし、また title
要素は利用者の現在位置を明確にするものであり、双方を提供すべきである。
title
属性を name
属性に置き換えることはできない。title
属性は利用者のためにフレームにラベルを付けるものであるのに対して、name
属性はスクリプトによる操作やウィンドウのターゲットを決めるためにフレームにラベルを付けるものだからである。つまり、name
属性は利用者に提供されるものではなく、title
属性だけがその役割を果たしている。
HTML5 では、frame
要素が廃止されている。iframe
要素は未だに HTML5 仕様の一部である。
事例
例 1
この事例は、ナビゲーションバーと主要コンテンツを別の文書として読み込んでいるフレームそれぞれを説明するために、frame
要素に title
属性を指定する方法を示している。
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml"> <head> <title>A simple frameset document</title> </head> <frameset cols="10%, 90%"> <frame src="nav.html" title="Main menu" /> <frame src="doc.html" title="Documents" /> <noframes> <body> <a href="lib.html" title="Library link">Select to go to the electronic library</a> </body> </noframes> </frameset> </html>
WAIC では H64-1 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2014 年 6 月版のアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: H64-1 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
例 2
この事例は、インラインフレームの内容を説明するために、 iframe
要素に title
属性を指定する方法を示している。さらに、iframe
要素を解釈できない古いブラウザのために、読み込むページへの代替リンクを iframe
要素の内容に含めてある。
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml"> <head> <title>A document using iframe</title> </head> ... <iframe src="banner-ad.html" id="testiframe" name="testiframe" title="Advertisement"> <a href="banner-ad.html">Advertisement</a> </iframe> ... </html>
WAIC では H64-2 に関するアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報を提供している。2014 年 6 月版のアクセシビリティ サポーテッド(AS)情報: H64-2 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
参考リソース
参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
- HTML 4.01 FRAME element
- HTML 4.0.1 Inline frames: the IFRAME element
- Accessible Navigation, "Implementing Frame Titles"
HTML 4.01 は Superseded Recommendation としてマークされ、廃止された仕様である。上記に関して、frame 要素は HTML 5.2§11.3.3. Frames で廃止された機能として定義されており、iframe 要素は HTML standard§4.8.5 The iframe element を代わりに参照できる。
検証
手順
- HTML 又は XHTML のソースコードにある frame 要素及び iframe 要素のそれぞれに、title 属性が存在するかどうかを確認する。
- title 属性の値として、そのフレームを特定できるテキストがあることを確認する。
期待される結果
- #1 及び #2 の結果が真である。