達成基準 1.4.2 の失敗例 - 自動再生する HTML5 のメディア要素を一時停止又は停止する方法がない

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.1 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.1 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

HTML5

これは達成基準 1.4.2: 音声の制御 (失敗) に関する達成方法である。

解説

この失敗例は、audio あるいは video 要素が autoplay 属性をもつ音声トラックを含むときや、muted 属性を含まなかったり、メディアの停止または一時停止のコントロール機能かコマンドがないときに起きる。

autoplay 属性が存在している場合、ユーザエージェントはできる限り停止させずに自動的にメディアの再生をはじめる。muted 属性がもし存在していたら、ユーザエージェントは最初にメディアの音声出力を無音にし、ユーザ設定で上書きする。

メディア要素が 3 秒より短い場合、失敗例は起こらない。ユーザエージェントが autoplay の挙動を上書きする利用者設定を提供する場合、失敗例は起こらない。

HTML 仕様は次の注記を含んでいる:

事例

例 1: 音声の自動再生

この例では、動画広告が音声トラックを含む。動画は loop 属性をもっているため連続再生され、動画は autoplay 属性のため及び利用者が動画を停止できるどんなコントロール方法もないために自動的に開始される。

				 <video src="ads.cgi?kind=video" autoplay loop></video>
            

参考リソース

参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

手順

  1. audio 又は video 要素がアクティブな音声トラックを持つかどうかを確認する。
  2. 音声又は動画が 3 秒より長く続くかどうかを確認する。
  3. 要素が autoplay 属性を持っているかどうかを確認する。
  4. 要素が muted 属性を持っていないかどうかを確認する。
  5. メディア要素を停止又は一時停止するためのコマンド又はコントロール方法を持っていないかどうかを確認する。

期待される結果

  • #1 から #5 までの結果が真である場合、この失敗例の条件が適用され、コンテンツは達成基準の失敗となる。