【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
frame
要素又は iframe
要素を用いている HTML 及び XHTML ドキュメント
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
注記: この達成方法は、達成基準 2.4.1 を満たす他の達成方法と組み合わせなければならない。詳細については、 達成基準 2.4.1 を理解するを参照すること。
H64 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。
この達成方法の目的は、フレームの内容を説明するための、frame
要素又は iframe
要素での title
属性の使用方法を示すことである。title
属性はフレームのラベルを提供するものなので、利用者はどのフレームの中に入ってその詳細を見て回るかどうかを判断できる。title
属性は、フレームセットの中の個々のページ (frame
要素) やインラインフレーム (iframe
要素) のラベルを付けるものではない。
title
属性はフレームにラベルを付けるものであって、文書にラベルを付ける title
要素とは異なることに注意しよう。title
属性は利用者が複数のフレームの間を移動しやすくし、また title
要素は利用者の現在位置を明確にするものであり、双方を提供すべきである。
title
属性を name
属性に置き換えることはできない。title
属性は利用者のためにフレームにラベルを付けるものであるのに対して、name
属性はスクリプトによる操作やウィンドウのターゲットを決めるためにフレームにラベルを付けるものだからである。つまり、name
属性は利用者に提供されるものではなく、title
属性だけがその役割を果たしている。
HTML5 では、frame
要素が廃止されている。iframe
要素は未だに HTML5 仕様の一部である。
この事例は、ナビゲーションバーと主要コンテンツを別の文書として読み込んでいるフレームそれぞれを説明するために、frame
要素に title
属性を指定する方法を示している。
コード例:
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
<title>A simple frameset document</title>
</head>
<frameset cols="10%, 90%">
<frame src="nav.html" title="Main menu" />
<frame src="doc.html" title="Documents" />
<noframes>
<body>
<a href="lib.html" title="Library link">Select to
go to the electronic library</a>
</body>
</noframes>
</frameset>
</html>
訳注: WAIC では H64-1 に関するアクセシビリティ・サポーテッド(AS)情報を提供している。
2014 年 6 月版のアクセシビリティ・サポーテッド(AS)情報: H64-1 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
この事例は、インラインフレームの内容を説明するために、iframe
要素に title
属性を指定する方法を示している。さらに、iframe
要素を解釈できない古いブラウザのために、読み込むページへの代替リンクを iframe
要素の内容に含めてある。
コード例:
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
<title>A document using iframe</title>
</head>
...
<iframe src="banner-ad.html" id="testiframe"
name="testiframe" title="Advertisement">
<a href="banner-ad.html">Advertisement</a>
</iframe>
...
</html>
訳注: WAIC では H64-2 に関するアクセシビリティ・サポーテッド(AS)情報を提供している。
2014 年 6 月版のアクセシビリティ・サポーテッド(AS)情報: H64-2 では、「要注意」と評価されている。WAIC はウェブ制作者にこの達成方法が一部の環境では動作しないことに注意を促すものである。
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
訳注: HTML 4.01 は Superseded Recommendation としてマークされ、廃止された仕様である。上記に関して、frame 要素は HTML 5.2§11.3.3. Frames で廃止された機能として定義されており、iframe 要素は HTML 5.2§4.7.6. The iframe element を代わりに参照できる。
HTML 又は XHTML のソースコードにある frame
要素及び iframe
要素のそれぞれに、title
属性が存在するかどうかを確認する。
title
属性の値として、そのフレームを特定できるテキストがあることを確認する。
1. 及び 2. の結果が真である。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。