スクリプトをサポートしているHTML及びXHTML
これは、次の達成基準に関連する実装方法である:
この実装方法の目的は、マウスやフォーカスのイベントによって装飾画像が変化する、機器に依存しないイベントの使い方を説明することである。onmouseover
やonmouseoutイベントを使って、マウスがページ中のある要素に重なるか、又は離れたときに装飾画像が変化するようにする。また、onfocus
やonblur
イベントを使って、要素がフォーカスされたか、フォーカスを失ったかによって画像を変更する。
下記の例では、アンカー要素の前に装飾画像がある。利用者がアンカータグにマウスオーバーすると、アンカータグの前の装飾画像が変化する。また、マウスがアンカーを離れると、画像は元に戻る。同じ画像の変化は、利用者がキーボードを使ってアンカー要素にフォーカスしたときにも起こる。フォーカスされたときに画像が変化し、フォーカスを失ったときには元の画像に戻る。これは、アンカー要素にonmouseover
、onmouseout
、onfocus
及びonblur
イベント・ハンドラを付加することで実現できる。このイベント・ハンドラはJavaScriptの関数でupdateImage()と呼ばれており、画像のsrc属性を変更する。updateImage()はonmouseover、onmouseout、onfocus、及びonblurイベントの応答として呼ばれる。
それぞれの画像には固有のIDが与えられている。このIDはどちらの画像が使われるかを表す論理値とともに、updateImage()に渡される:
updateImage(imgId, isOver);
。論理値trueは、マウスがアンカー要素に乗った場合、又はそれがフォーカスされた場合に渡される。falseは、マウスがアンカー要素から離れた場合、又はそれがフォーカスを失った場合に渡される。 updateImage()関数は、画像のIDを使用して画像を読み込み、その後に論理値の状態に応じてsrc属性を変更する。画像は装飾目的で使用されているので、alt属性値は空であることに注意する。
注記:サイズの近い画像を使用し、画像要素では幅と高さの属性値を指定することが望ましい。これは、画像が更新されることによりページのレイアウトが変化してしまうことを防ぐ。例では、同一サイズの画像が使用されている。
コード例:
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
<html lang="ja">
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">
<title>デバイス非依存な手法で画像を変化させる</title>
<script type="text/javascript">
/* このfunctionは、img要素のsrc属性値を変更する。
* param imgId - 変更する画像オブジェクトのID
* param isOver - true:マウスオーバーしたとき、又はオブジェクトがフォーカスを受け取ったとき
* false:マウスオーバーを外したとき、又はフォーカスを外したとき
*/
function updateImage(imgId, isOver) {
var theImage = document.getElementById(imgId);
if (theImage != null) { //could use a try/catch block for user agents supporting at least JavaScript 1.4
// These browsers support try/catch - NetScape 6, IE 5, Mozilla, Firefox
if (isOver) {
theImage.setAttribute("src","yellowplus.gif");
}
else {
theImage.setAttribute("src","greyplus.gif");
}
}
}
</script>
</head>
<body>
<p>次のリンクにマウスオーバーするか、タブ移動でフォーカスを移動させ、
画像が変化するか確認してください。</p>
<a href="http://www.w3.org/wai" onmouseover="updateImage('wai', true);" onfocus="updateImage('wai', true);"
onmouseout="updateImage('wai',false);" onblur="updateImage('wai',false);">
<img src="greyplus.gif" border="0" alt="" id="wai">
W3C Web Accessibility Initiative</a> &
<a href="http://www.w3.org/International/" onmouseover="updateImage('i18n', true);"
onfocus="updateImage('i18n',true);" onmouseout="updateImage('i18n',false);"
onblur="updateImage('i18n',false);">
<img src="greyplus.gif" border="0" alt="" id="i18n">
W3C Internationalization</a>
</body>
</html>
ウェブページを読み込み、マウス及びキーボードを用いてイベントを検証する。
ウェブページが読み込まれたとき、“通常の”画像が期待通りに表示されている。
マウスを使用
イベント・ハンドラを含む要素の上にマウスを移動する(この事例ではアンカー要素)。元の画像が期待されている画像に変化する。
マウスを要素から外す。画像が“通常の”画像に戻る。
キーボードを使用
キーボードを使ってイベント・ハンドラを含む要素にフォーカスを設定する。元の画像が期待されている画像に変化する。
キーボードを使って要素からフォーカスを外す(一般的には別の要素にフォーカスを移す)。イメージが元の“通常の画像”に戻る。
画像の変更によって、ページ上の他の要素のレイアウトに影響がないかを確認する。
上記の全てを満たしている。
注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。
日本語訳における注記:
この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。