Webというのは、従来の新聞・雑誌などの紙の印刷物、テレビ、ラジオといったメディアと比較しても、無限の可能性を秘めていることは皆さんも日頃から感じていることでしょう。そして、それは高齢者や障害者などのユーザーの立場からも同じことが言えるのです。
例えば、新聞や雑誌などの紙の印刷物の文字サイズを考えてみましょう。印刷された文字の大きさは、それを読むユーザーが変えることはできません。しかし、Webコンテンツの場合はもしユーザーが文字サイズが小さくて読みづらいと感じれば、ブラウザの設定を変更して文字サイズを大きくすることができます。そして、パソコンの画面解像度やブラウザのウィンドウサイズも変更することができるなど、ユーザーの好みに応じてその閲覧環境を自分好みにカスタマイズできるのです。紙の印刷物と同じように文字の大きさやレイアウト幅を固定してしまうWebデザインは、こういったユーザーのメリットを奪っているということも言えます。
また、高齢者や障害を持っているユーザーにとっては、さらに大きなメリットがあるのがWebなのです。例えば、新聞や雑誌のページをめくることができない人は誰かにページをめくってもらったり、紙に印刷された文字を読むことができない人は誰かに文字を読んでもらったりしないと、そこにある情報を入手することはできません。また、音声を聞くことができない人は、テレビやラジオが音声で伝えている情報を得ることができません。しかし、Webコンテンツはそういった人たちも誰の助けを借りることなく、自分の好きなときに好きなだけ一人で情報を得ることができるのです。例えば、外出がしづらい人も自宅でショッピングを思いのままに楽しむことができます。