【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集

WCAG 2.0 達成方法集

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G156: テキストのブロックの前景及び背景を変更できる、一般に入手可能なユーザエージェントが備えるウェブコンテンツ技術を使用する

達成方法に関する重要な情報

この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。

適用 (対象)

全てのウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する達成方法である:

ユーザエージェント及び支援技術によるサポート

G156 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。

解説

認知障害のある利用者は、ウェブページのコンテンツをうまく理解するために、前景のテキストと背景を特定の色の組み合わせを必要としていることがある。一般に利用されるブラウザの大部分が、ブラウザ内部の機能として、色設定を変更するオプションを提供している。この機能によって、コンテンツ制作者が指定した前景色や背景色を、利用者が選択した色で上書きできる。

この達成基準を満たすためには、コンテンツ制作者はこのようなコントロールを備えるブラウザでウェブページが利用できるようにデザインし、この機能を無効にするような実装を行なってはならない。

ページ上の全てのテキストの前景色と背景色を上書きすると、ページのグループ化や組織化に関する視覚的な手がかりが失われ、かえって理解や利用が困難になる恐れがある。ページ上の各領域の境界を示すのに背景色を用いている場合、この達成方法が適切ではない可能性がある。背景色をページ上の各領域の境界を示すのに用いているならば、「C23: メインコンテンツのテキスト及び背景の色を指定せず、バナー、機能及びナビゲーションなどのような補助的なコンテンツのテキスト及び背景の色を CSS で指定する (CSS) 」に基づき、ページの視覚的な構造は保ちつつ、利用者が主要なテキストの色をコントロールできるようにするとよい。

事例

訳注: Firefox 及び Chrome では、例えば Stylus という拡張機能を追加することで、ユーザスタイルシートにより好みの前景色と背景色を指定できる。

参考リソース

この達成方法に関する参考リソースはない。

検証

手順

  1. HTML コンテンツの色を利用者が変更できるブラウザで、ウェブページを開く。

  2. ブラウザ設定で、コンテンツに指定された色とは異なる前景色及び背景色に変更する。

  3. ページに戻ると、ブラウザで設定した別の前景色及び背景色が、コンテンツに指定された色を上書きしていることを確認する。

期待される結果

この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。