WCAG 2.0 実装方法集

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H80: リンクテキストとその直前にある見出し要素とを組み合わせて、リンクの目的を特定する

適用(対象)

HTML 及び XHTML

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

ユーザーエージェント及び支援技術によるサポート

JAWSでこの実装方法を利用するためのコマンドは、「JAWSキー+T」である。

解説

この実装方法の目的は、リンクとその直前にある見出しの文脈から、リンクの目的を特定することである。直前にある見出しは、リンクテキストだけでは不明瞭なリンクに文脈を提供する。それによって、ユーザーがそのリンクと、そのウェブページ内にある他のリンクとを区別できるようになり、そのリンク先へ移動するかどうかを判断しやすくなる。

注記: 可能なかぎり、文脈による補足を必要とせずにリンクの目的が特定できるリンクテキストを提供すべきである。

事例

事例 1:複数のホテルに関する情報のブロック

各ホテルの情報は、ホテル名、概要、地図、写真、案内、お客様レビュー、そして予約フォームへのリンクで構成されている。

コード例:

<h2><a href="royal_palm_hotel.html">ロイヤル・パーム・ホテル</a></h2>
  <ul class="horizontal">
    <li><a href="royal_palm_hotel_map.html">地図</a></li>
    <li><a href="royal_palm_hotel_photos.html">写真</a></li>
    <li><a href="hroyal_palm_hotel_directions.html">案内</a></li>
    <li><a href="royal_palm_hotel_reviews.html">お客様レビュー</a></li>
    <li><a href="royal_palm_hotel_book.html">予約フォーム</a></li>
  </ul>

<h2><a href="hotel_three_rivers.html">ホテル・スリー・リバー</a></h2>
  <ul class="horizontal">
    <li><a href="hotel_three_rivers_map.html">地図</a></li>
    <li><a href="hotel_three_rivers_photos.html">写真</a></li>
    <li><a href="hotel_three_rivers_directions.html">案内</a></li>
    <li><a href="hotel_three_rivers_reviews.html">お客様レビュー</a></li>
    <li><a href="hotel_three_rivers_book.html">予約フォーム</a></li>
  </ul>     

事例 2:ある文書を3つのファイル形式で提供する場合

コード例:

<h2>2006-2007年版 年次報告書</h2>
<p> 
  <a href="annrep0607.html">(HTML)</a>&nbsp;
  <a href="annrep0607.pdf">(PDF)</a>&nbsp;
  <a href="annrep0607.rtf">(RTF)</a>
</p>       

新聞社のウェブサイト

コード例:

<h2><a href="Stockmarket_05052007.htm>株式市場が急騰、強含みに</a></h2>
<p>今週は金への投資が2%上昇し、株式市場にとっては華々しい週になった。
<a href="Stockmarket_05052007.htm>全文を読む</a></p>     

参考リソース

この実装方法に関する参考リソースはない。

検証

チェックポイント

コンテンツの中で、この実装方法を用いているリンクそれぞれに対して:

  1. そのリンクの直前にある見出し要素を見つける。

  2. そのリンクテキストと直前にある見出しを組み合わせると、リンクの目的が説明されている。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。