WCAG 2.0 実装方法集

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FLASH31: データグリッドの表題を指定する

適用(対象)

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

ユーザーエージェント及び支援技術によるサポート

ユーザーエージェントによるサポートに関する全般的な情報は、Flashのユーザーエージェントによるサポートを参照のこと。

解説

この実装方法の目的は、見た目で表題が提供されている場合に、プログラムによって表題をデータグリッドに関連付けることである。通常、テーブルの表題はテーブルの識別子であり、テーブルのタイトルまたは見出しとして機能する。

Flash には DataGrid コンポーネント用の caption 要素はない。ただし、以下のアプローチによって同じ効果を得ることができる。

  1. データグリッドの上にラベルコンポーネントまたはテキストフィールドを配置し、グリッドの表題を設定する。

  2. 表題のテキストを複製し、グリッドのアクセシブルな名前として追加する。これを行うには、グリッドのアクセシビリティパネルの「名前」フィールドに値を設定するか、またはグリッドの AccessibilityProperties.name プロパティを設定する。

事例

事例 1: データグリッドにラベルを関連付ける

ここでは、Flash Professional でコンポーネントパネルからステージに追加されるデータグリッドの例を示す。また、コンポーネントパネルから表題となるテキストを格納するためのラベル要素も追加される。この表題は Flash のアクセシビリティパネルで使用され、データグリッドのアクセシビリティ用の名前として機能する。

事例 2: ActiveScript 3 を使用してデータグリッドにキャプションを関連付ける

ここでは、AS3 のスクリプトによってデータグリッドを生成する基本的な事例を示す。また、表題となるテキストを格納するラベル要素も作成する。この表題は、アクセシブルな名前としてグリッドに追加する。

コード例:

import fl.accessibility.DataGridAccImpl;
import fl.controls.DataGrid;
import fl.controls.Label;
import fl.data.DataProvider;
import flash.accessibility.Accessibility;
import flash.accessibility.AccessibilityProperties;
import flash.system.Capabilities;

// データグリッドのアクセシビリティを有効にする
DataGridAccImpl.enableAccessibility();

createGrid();

// データグリッドの表題を設定する
var gridCaptionText: String = "Game Results";
gridCaption.text = gridCaptionText;
//表題をデータグリッドのアクセシブルな名前として追加する
var accProps: AccessibilityProperties = new AccessibilityProperties();
accProps.name = gridCaptionText;
aDg.accessibilityProperties = accProps;
if (Capabilities.hasAccessibility)
Accessibility.updateProperties();

function createGrid() {
  
  //コンポーネントを作成して追加する
  var aDg: DataGrid = new DataGrid();
  var gridCaption: Label = new Label();
  addChild(aDg);
  addChild(gridCaption);
  aDg.move(50, 50);
  gridCaption.move(50, 20);
  
  var captionFormat: TextFormat = new TextFormat();
  captionFormat.size = 24;
  gridCaption.setStyle("textFormat", captionFormat);
  gridCaption.width = 300;
  gridCaption.height = 100;
  bldRosterGrid(aDg);
  //データを準備する
  var aRoster: Array = new Array();
  aRoster =[ 
    {Name: "Wilma Carter", Bats: "R", Throws: "R", Year: "So", Home: "Redlands, CA"},
    {Name: "Sylvia Munson", Bats: "R", Throws: "R", Year: "Jr", Home: "Pasadena, CA"}, 
    {Name: "Carla Gomez", Bats: "R", Throws: "L", Year: "Sr", Home: "Corona, CA"}, 
    {Name: "Betty Kay", Bats: "R", Throws: "R", Year: "Fr", Home: "Palo Alto, CA"},
  ];
  aDg.dataProvider = new DataProvider(aRoster);
  aDg.rowCount = aDg.length;
};

function bldRosterGrid(dg: DataGrid) {
  dg.setSize(400, 300);
  dg.columns =[ "Name", "Bats", "Throws", "Year", "Home"];
  dg.columns[0].width = 120;
  dg.columns[1].width = 50;
  dg.columns[2].width = 50;
  dg.columns[3].width = 40;
  dg.columns[4].width = 120;
};

このコード例に関する注記:

検証

チェックポイント

  1. Flash ムービーに DataGrid コンポーネントが含まれているかどうかを確認する。

  2. 各データグリッドの表題となるテキストが、アクセシブルな名前としてコンポーネントに追加されている

判定基準

2. を満たしている。

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。