WCAG 2.0 実装方法集

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F58: 達成基準 2.2.1 の不適合事例 - サーバサイドの実装方法を用いて、タイムアウト後にページを自動的にリダイレクトしている

適用(対象)

これは、次の達成基準に関連する不適合事例である:

ユーザーエージェント及び支援技術によるサポート

Refreshヘッダは、HTTP/1.1、HTTP/1.0ともに定義されていないが、多くのブラウザでサポートされている(Windows のFirefox 1.0とIE 6で検証。)

解説

開発者は、サーバサイドのスクリプト言語を使って、標準ではないHTTPヘッダ「Refresh」を、タイムアウト(単位:秒)及び指定されたタイムアウト時間後にリダイレクトするURIとともに指定することができる。もし時間間隔が短すぎると、全盲の人はスクリーンリーダーでページを読み終わらないうちに、予期せずページが更新されてしまい、スクリーンリーダーがページの先頭から読み上げてしまう。目の見える利用者も、予期しないリフレッシュによって混乱させられる。

HTTPヘッダは、Refresh: {秒で表された時間}; url={新しい場所のURI}のように設定する。URIを省略することも可能で、周期的にページを更新し続けることになる。これも同様の問題を引き起こす。この場合に設定されるHTTPヘッダはRefresh: {秒で表された時間}となる。

事例

不適合事例 1

次の事例は、時間によるサーバサイドのリダイレクトがJavaサーブレット又はJavaServer Pages(JSP)により実装されているため、不適合である。

コード例:


public void doGet (HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
      throws IOException, ServletException {
        response.setContentType("text/html");
	PrintWriter out = response.getWriter();
	response.setHeader("Refresh", "10; URL=TargetPage.html");
	out.println("<!DOCTYPE html PUBLIC \"-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN\"
	 \"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd\">");
	out.println("<html><head><title>リダイレクト</title></head><body>");
	out.println("<p>このページは10秒後にリダイレクトします。</p>");
	out.println("</body></html>");
  }

不適合事例 2

次の事例は、時間によるサーバサイドのリダイレクトがVBScriptを伴ったActive Server Pages(ASP)により実装されているため、不適合である。

コード例:


 <% @Language = "VBScript" %>
 <% option explicit 
 Response.Clear
 Response.AddHeader "Refresh", "5; URL=TargetPage.htm"
 %><!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN" 
 "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
 <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" lang="ja" xml:lang="ja">
 …
 <!--リダイレクトが実行される前に表示されるコンテンツのHTMLソース-->
 

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

検証

チェックポイント

  1. ウェブページが描画された際、利用者の行動を伴わず、一定時間後に自動的に他のページへリダイレクトされる。

判定基準

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。