WCAG 2.0 実装方法集

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G69: 時間の経過の伴い変化するメディアに対して代替コンテンツを提供する

適用(対象)

全てのウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、同期したメディアのプレゼンテーションにより伝えられている情報を提示するアクセシブルな代替方法を提供することである。

同期したメディアの表現において、情報は次のようにさまざまな方法で提示される。

これらと同じ情報をアクセシブルな形式で提示するために、この実装方法には、同期したメディアと同じ物語や同じ情報を伝える文書を作成することが含まれている。この種の文書は、脚本と呼ばれることがある。この文書には、重要な会話や行動のほか、物語の一部となっている背景などの説明が全て含まれる。

同期したメディアを最初に作成する際に実際の脚本が使われたのであれば、これが代替コンテンツの元素材となりうる。ただし、制作や編集の過程で、同期したメディアは通常、脚本とは異なるものに変更される。この実装方法では、同期したメディアの最終版での実際の会話や内容に合わせて、オリジナルの脚本を変えることになる。

さらに、同期したメディアのタイプによっては、同期したメディアの再生時に特定の個所で起きるインタラクションが含まれることがある。場合によっては、アクション(何かを購入する、送信する、実行するなど)が起きるなどして、同期したメディアの進行に影響すること(同期したメディアが、利用者の入力によって決まる複数のパスを持っている場合など)もある。このような場合は、時間の経過に伴って変化するメディアの代替コンテンツにもリンク又は何らかのメカニズムを提供して、その代替コンテンツの利用者が、同期したメディアの利用者と同じ選択肢から選べ、同じことができるようにする。

事例

参考リソース

この実装方法に関するリソースは、今のところない。

検証

チェックポイント

  1. 時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツを参照しながら、同期したメディアによるプレゼンテーションを閲覧する

  2. 時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツにある発話内容が、同期したメディアによるプレゼンテーションでの発話内容と一致している。

  3. 時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツに、音の説明がある。

  4. 時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツに、場面及び場面の変更の説明がある。

  5. 時間の経過に伴って変化するメディアに対する代替コンテンツに、あらゆる"登場人物"(人、動物など)の行動及び表情の説明がある。

  6. 代替コンテンツが別のページにある場合、その代替コンテンツへのリンクが提供されている。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。