WCAG 2.0 実装方法集

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G103: アイデア、事象及びプロセスの説明を理解しやすくするために、視覚的な図画、写真及びシンボルを提供する

適用(対象)

全てのウェブコンテンツ技術

これは、次の達成基準に関連する実装方法である:

解説

この実装方法の目的は、概念やプロセスが記述された難しいテキストについて、読字障害者の理解を助ける視覚的な図画を提供することである。図画はそのテキストに追加で提供する。

単語や文章の読解が難しいという障害のある利用者は、難解なテキストを読んだり理解するのに苦労することが多い。図表、略図、アニメーション、写真、統合図及び他の視覚的な素材は、これらの利用者に役立つことが多い。例えば:

事例

事例 1:会社の年次報告書

ある年次報告書では、会社の前年度の業績に影響を与えたさまざまな要因を説明している。これらの要因がどのように作用し合っているかを示す図表やグラフを報告書に含めてある。図表やグラフそれぞれには、達成基準 1.1.1が要求する代替テキストを提供し、キャプションには番号を振ってある(例えば「図7」)。図表やグラフが参照できるように、これらの番号をテキストの中でも用いている。

事例 2:技術文書内のスクリーンショット

ある製品のオンライン文書には、段階的な取り扱い説明を含めてある。各段階は、画面の視覚表現であるスクリーンショットで示している。各スクリーンショットには、達成基準 1.1.1が要求する代替テキストを提供している。

事例 3:複雑な自然現象の図画

あるウェブサイトでは、2004年の津波について説明している。津波がインド洋の周辺地域にどのような影響を与えたかの解説や、荒廃の様子を写した写真を含めている。各写真には、達成基準 1.1.1が要求する代替テキストを指定してある。さらに、津波の間、水面下では何が起きているか説明し、津波の発生と海に広がる様子をアニメーションとして付けてある。アニメーションには、達成基準 1.1.1が要求する代替テキストを提供している。

参考リソース

この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。

(現在のところ、関連する実装方法はない)

検証

チェックポイント

  1. コンテンツの利用にあたって理解が不可欠なアイデアやプロセスを説明しているテキストを特定する。

  2. コンテンツの中で、あるいは、コンテンツ内のリンクを通じて、視覚的な図画が利用できる。

  3. 視覚的な図画が、テキストで説明している概念やプロセスを表わしている。

判定基準

注意: この実装方法が「達成基準を満たすことのできる実装方法」の一つである場合、このチェックポイントや判定基準を満たしていなければ、それはこの実装方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の実装方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。

日本語訳における注記:

この文書の正式版は、W3Cサイトで公開されている英語の文書であり、この日本語訳には誤訳が含まれていることもありえます。なお、文中にある「日本語訳における注記」は、W3Cの原文にはないものであり、日本語訳監修者が追記したものです。